日本製品を支える「日本人の精神」=中国メディア

中国メディアの澎湃新聞は19日、日本と中国の政治的な関係が良好ではないにもかかわらず、日本を訪れる中国人は増加を続け、日本で乳幼児用の粉ミルクや紙おむつ、化粧品、電気炊飯器、洗浄便座などを買い求める中国人が増えていると伝え、「日本のもの造りはなぜこれほど“強い”のか」と論じる記事を掲載した。
記事は、中国人の間で人気となった日本の洗浄便座が中国で生産されたものであったことは「日本の製品」としての評価を妨げる要素にはならなかったと指摘し、日本製品が世界で高く評価されている背景には「職人の精神」、「生産方法」などが大きく関わっていると論じた。
まず「職人の精神」について、日本では「特に珍しい存在ではない」ではないのものの、日本特有の存在だと指摘し、日本人が伝統的に引き継いできた最大の遺産とも言える精神であると指摘。
さらに、「生産方法」については日本企業の生産は節約と効率を同時に確立していると高く評価し、日本の企業はもの造りの過程において、消費者の需要に基づいて技術の開発、実際の生産を行っているとし、「自社が持つ技術と消費者の需要を高い次元で融合させている」と紹介した。
さらに、日本のもの造りを支えている要素のうち、「技術の絶え間ない革新も重要だ」とし、日本は環境分野、精密機器、オートメーション、医薬品などの分野で世界最先端の地位を保ち続けていると指摘。中国人観光客にとって人気となった洗浄便座についても「もともとは米国の企業が医療設備の1つとして開発したもの」と紹介する一方、TOTOが1969年に国産化し、その後も改善や改良を続けた成果として1980年に家庭用のウォシュレットが誕生したと紹介した。
また記事は、洗浄便座マーケットにはINAXやパナソニックも参入していることを紹介したうえで、「各メーカーが共通して研究開発で取り組んでいるのは節水だ」と紹介し、日本の環境保護やエコ意識の高さを示すものであると指摘。そのほか、尿から健康状態を測ることができる洗浄便座も登場していると指摘し、「トイレ革命と見なされている」と伝えた。
続けて、中国でも洗浄便座の普及が進んでいることを指摘する一方、「コピー天国と言われる中国が日本企業の洗浄便座をコピーできないのは、乾燥や焼成の過程で縮む陶器の便器をコピーするだけの技術がないから」と指摘。高い技術を求められる陶器の便器製造において、同一の製品を生産し続けられることも日本のもの造りの強さを体現した事象であるとの見方を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの澎湃新聞は19日、日本と中国の政治的な関係が良好ではないにもかかわらず、日本を訪れる中国人は増加を続け、日本で乳幼児用の粉ミルクや紙おむつ、化粧品、電気炊飯器、洗浄便座などを買い求める中国人が増えていると伝え、「日本のもの造りはなぜこれほど“強い”のか」と論じる記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-03-20 11:45