中国の「巨額貿易黒字」・・・不動産価格下落の一因に?=中国メディア

 中国メディアの和訊網は20日、中国の巨額の貿易黒字が不動産価格の下落の一因になっていると指摘する記事を掲載した。  記事は、中国の税関の統計を引用し、2015年2月における中国の輸出入総額が前年同月比11.3%増の1兆7000億元(32兆8000億円)に達したと紹介。また、輸出は前年同月比48.9%増の1兆400億元(20兆円)となり、輸入は同20.1%減の6661億元(12兆8600億円)となり、ここ6年で最大の減少幅を記録したと伝えた。  続けて、輸出が増加する一方で、輸入が大幅に減少したことで2月の貿易黒字額は過去最高を更新したと紹介するも、「国内外の需要低迷を背景とした輸入減少がもたらした不況型の貿易黒字である」と指摘、この不況型の貿易黒字が中国の不動産価格に「さらなる打撃をもたらす」と論じた。  また記事は、中国指数研究院が発表した15年2月の住宅価格指数を紹介し、新築住宅価格は前年同月比3.84%減、前月比0.24%減となり、前年同月比ベースでは5カ月連続の下落になったと紹介した。さらに、14年は人民元の上昇や資源価格の下落などさまざまな要因を背景に中国の輸出入総額は前年比3.4%増にとどまり、7.5%増という目標を達成できなかったと指摘。  また、中国の輸出入総額の伸びが鈍化していることは「中国企業の外貨獲得能力の減退を意味する」とし、それによって人民元安につながり、人民元安は資本の流出につながると指摘。また、一部の試算を引用し、人民元レートが3%下落すると不動産企業の資金調達コストは1%上昇するとし、「企業にとっては投資効率が悪くなる」と伝えた。  記事は、中国の不動産価格は「数年間にわたって上昇したが、現在は需給バランスが崩れ、全国的に価格が下落傾向にある」と指摘、さらに不況型の貿易黒字が追い打ちをかけ、不動産市場に打撃をもたらす可能性があると伝えた。(編集担当:村山健二)(写真はイメージ。「CNSPHOTO」提供)
中国メディアの和訊網は20日、中国の巨額の貿易黒字が不動産価格の下落の一因になっていると指摘する記事を掲載した。(写真はイメージ。「CNSPHOTO」提供)
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2015-03-23 13:00