ゴーストタウンの建造か・・・「不動産建設ラッシュ」の謎=中国メディア

香港メディアのサウスチャイナ・モーニング・ポストはこのほど、貴州省貴陽市や湖北省武漢市、江蘇省南京市など中国各地で今なお不動産の建設ラッシュが続いていると伝え、「ゴーストタウンを建造しているのではないかと議論が起きている」と報じた。
記事は、西側諸国ではゴーストタウンは通常、「戦争や自然災害、疫病、経済政策の失敗によって生まれる」と伝える一方、中国では「地方政府が域内総生産(GDP)を伸ばし、都市化の目標数値を実現するといった目的の過程で生み出されることが多い」と指摘した。
続けて、不動産は中国経済における1つの支柱であり、14年のGDPのうち約12%が新築住宅の販売によるものだったと紹介。中国の地方政府は土地の販売を通じて利益をあげようとしているものの、地方都市では就業の機会が少ないことから不動産建設は往々にしてうまくいかないケースがあると伝えた。
さらに記事は、香港の投資会社CLSAによる報告を引用し、今後5年以内に中国の小規模な地方都市は空洞化する可能性があると指摘したことを紹介し、中国国内の12の都市において09年から14年にかけて竣工した不動産の空室率は15%に達すると紹介。また、不動産価値が相対的に低い物件では空室率が17%に達したと紹介した。
また、中国全土で見た場合、ゴーストタウンは資源や重工業に極度に依存する中国東北部に多く存在するとし、「中国東北部は経済の多様性に欠け、就業の機会が少ない地域」と指摘。さらに、かつて石炭バブルで繁栄を謳歌した内モンゴル自治区オルドス市もゴーストタウン化が深刻で、今後も継続する見込みだと伝えた。(編集担当:村山健二)(写真はサウスチャイナ・モーニング・ポストの報道の画面キャプチャ)
香港メディアのサウスチャイナ・モーニング・ポストはこのほど、中国各地で今なお不動産の建設ラッシュが続いていると伝え、「ゴーストタウンを建造しているのではないかと議論が起きている」と報じた。(写真はサウスチャイナ・モーニング・ポストの報道の画面キャプチャ)
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2015-03-23 13:30