中国人の「食文化」に感謝!? 英国の「食品業界」輸出好調=中国メディア

英国の食品業界が「中国人の胃袋」の恩恵を大いに受けることになりそうだ。2014年も食品の輸出で前年比12%増と好調だったが、今後は英国人があまり食べないため「供給過剰」となる鶏のもみじ(足ゆび)、豚の顔の皮、豚足、内蔵などの輸出で、ビジネスの拡大が期待できるという。中国メディアの環球網などが報じた。
2014年の場合、英国から中国への輸出を押し上げたのは乳製品、豚肉、茶葉、サーモンなどだった。英国食品飲料連合会で経済・商業サービス部門での責任者を務めるスティーブ・バーンズ氏は「中国の食習慣は英国と補完関係がある。彼らはわれわれの食べないものを食べる」と指摘。
鶏のもみじ(足ゆび)、豚の顔の皮、豚足、各種内蔵など、英国国内で「過剰」となる食品の対中輸出を進めることに期待を示した。
英国にとって欧州連合(EU)以外では中国は米国に次ぐ第2の食品輸出先だ。2014年実績で、前年比12%増の2億1780万ポンド(約387億円)の輸出があったという。
また英国の酪農業者は2014年初頭には、牛乳価格の下落で非常に厳しい状態だったが、1年を通じて中国に向けた乳製品の輸出が過去最高になったことで、業界関係者を中心に「大いに元気づけられた」という。
豚足については現在、中国政府の英国からの輸入受け入れ許可を待っている状態という。
ただし、英ポンドやユーロと共に、2014年末ごろから値上がり傾向を示しており、バーンズ氏は「輸出が悪影響を受けるだろう」と警戒を示した。
**********
◆解説◆
中国は従来、国内の農民保護もあり肉類の輸入については「抑制的」な方針を取っていた。しかし、国内での需要が高まったこともあり、2012-13年ごろからは輸出を増加させた。牛肉については、「合法的なもの」だけで、2013年には前年の380%増に達した。なお、香港などを迂回するなど、密輸を含め「正規」とは言えない手段で輸入された牛肉もほぼ同じ量との見方がある。
今後は食肉分野で世界的に需給が逼迫することも十分に考えられる。「買い付け競争」が激化した場合、日本のように、「肉はほしいが内蔵はあまりいらない」という国に比べれば、中国のように「すべての部位をまとめて購入」という契約に応じやすい国の方が輸出国にとってありがたく「食肉資源確保の競争力」が強いことになる。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)
英国の食品業界が「中国人の胃袋」の恩恵を大いに受けることになりそうだ。2014年も食品の輸出で前年比12%増と好調だったが、今後は英国人があまり食べないため「供給過剰」となる鶏のもみじ(足ゆび)、豚の顔の皮、豚足、内蔵などの輸出で、ビジネスの拡大が期待できるという。中国メディアの環球網などが報じた。(イメージ写真提供:123RF)
china,economic
2015-03-25 18:45