外資企業の「中国撤退」・・・騒ぐほどの規模ではない?=中国メディア

中国メディアの新華社は23日、シチズンやノキアなど一部の外資メーカーが中国国内の工場を閉鎖したとの報道を受け、「外資が大量に中国から撤退している」との論調があると指摘する一方、「日本企業による対中投資は全体的にむしろ伸びている」と報じた。
記事は、中国の最新統計として、2015年1-2月に中国国内に新設された外資企業は前年同期比38.6%増の3831社に達し、直接投資額は同17%増加したと紹介。さらに、中国商務部の高虎城部長の話として「14年の世界の直接投資額は前年比8%減となったが、中国への直接投資は1.7%増になった」と指摘し、中国から一方的に外資が撤退しているという見方は誤りであるとの見方を示した。
続けて、商務部の沈丹陽報道官が、中国の人件費上昇や経済成長率の鈍化は事実であり、そうした事実を背景に一部のグローバル企業が中国事業の調整を行ったと述べたことを伝え、「日本企業が中国国内の工場を停止したといったケースはあくまでも個別の事案」であり、全体的には「生産を停止した工場は限定的」と指摘したことを紹介。また、沈丹陽報道官が「日本企業による対中投資も全体的にはむしろ伸びている」と指摘したことを伝えた。
また、中国机器人(ロボット)産業連盟の曲道奎理事長の話として「中国は世界最大の産業用ロボット市場となり、世界のロボットメーカーが中国に進出しており、撤退どころか競争が激化している」と伝えた。
さらに記事は、中国商務部国際貿易経済合作研究院の梅新育研究員が「一部のグローバル企業が中国の工場を閉鎖したのは中国のビジネス環境が悪化したからではなく、中国企業との競争によって中国国内の事業継続が困難になったため」と主張したことを紹介した。(編集担当:村山健二)(写真は新華社の23日付報道の画面キャプチャ)
中国メディアの新華社は23日、シチズンやノキアなど一部の外資メーカーが中国国内の工場を閉鎖したとの報道を受け、「外資が大量に中国から撤退している」との論調があると指摘する一方、「日本企業による対中投資も全体的にはむしろ伸びている」と報じた。(写真は新華社の23日付報道の画面キャプチャ)
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2015-03-26 09:45