うかいは高値更新して上値追い、目先は過熱感だが好業績を評価する流れに変化なし
高級料理店うかい <7621> (JQS)の株価は上げ足を速めて高値を更新し、上値追いの展開となった。目先的には過熱感もあるが、好業績を評価する流れに変化はないだろう。昨年12月に「和食 日本人の伝統的な食文化」がユネスコの世界無形文化遺産に登録決定したことも支援材料だ。
飲食事業(高級和食・洋食店)を主力として、文化事業(箱根ガラスの森美術館)も展開している。新たな成長ステージに向けた戦略として、サービス向上のための人材育成、製菓工房「アトリエうかい」の多面展開、和食店のお土産品強化、新業態の出店、海外企業との業務提携などを推進している。新業態は和食「(仮称)銀座kappou ukai(呼称:割烹うかい)」を新規出店(14年4月営業開始予定)する。海外は13年5月に台湾・高雄市FIHリージェントグループホテル内レストランのコンサルティング契約を締結し、海外初出店の準備を進めている。
今期(14年3月期)業績(非連結)見通し(11月8日に増額修正)は、売上高が前期比2.4%増の119億64百万円、営業利益が同23.5%増の4億69百万円、経常利益が同70.6%増の3億63百万円、純利益が同85.2%増の3億17百万円としている。人件費増加に加えて「(仮称)銀座kappou ukai」新規出店費用も発生するが、圏央道尾山IC開通などで商圏が広がったことや、郊外店で客単価が上昇傾向を強めていることなども寄与して和食・洋食とも好調に推移する。
第2四半期累計(4月~9月)は計画を上回る増収増益であり、通期の会社見通しは保守的だ。月次売上高(全店、既存店とも同じ)の推移を見ると13年10月は前年比99.4%と13年1月(95.3%)以来のマイナスとなったが、11月は同105.8%、12月は同104.2%と切り返して好調に推移している。客単価は13年3月から10カ月連続で前年比プラス圏だ。高額消費の活発化が追い風であり、商圏拡大や「うかい」ブランドの認知度向上などが寄与して好業績が期待され、通期再増額の可能性があるだろう。
株価の動きを見ると、昨年11月下旬に1700円台でのボックス展開から上放れた後は水準切り上げの展開が続いている。1月中旬以降は上げ足を加速して1月23日には2580円まで上値を伸ばした。過熱感を強めたことで足元は上げ一服の形だが、大きく下押す動きは見られない。好業績を評価する動きだろう。
1月29日の終値2326円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS67円60銭で算出)は34倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は0.5%近辺、実績PBR(前期実績のBPS809円98銭で算出)は2.9倍近辺である。上げ足を速めたため目先的な過熱感を残しているが、好業績を評価する流れに変化はなく、過熱感を冷ますための自律調整を挟みながら上値を追う展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
高級料理店うかい<7621>(JQS)の株価は上げ足を速めて高値を更新し、上値追いの展開となった。目先的には過熱感もあるが、好業績を評価する流れに変化はないだろう。
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2014-01-30 09:15