巴工業は設備投資需要回復で収益改善期待、低PBRも支援材料で出直りの流れに変化なし

  化学機械メーカーの巴工業 <6309> の株価は、全般地合い悪化の影響を受けて戻り高値圏から反落したが、切り返しの動きを強めている。設備投資需要回復に伴って収益改善が期待され、指標面での低PBRも支援材料だ。出直りの流れに変化はないだろう。   遠心分離機械を中心とする機械製造販売事業、合成樹脂や化学工業薬品などを中心とする化学工業製品販売事業を2本柱としている。中国ではコンパウンド加工事業も展開し、13年11月には中国の連結子会社・星科工程塑料に対するテクノポリマーおよび日本カラリングの出資持分をすべて譲り受けた。両社との資本・業務提携を解消し、当社主導で収益を立て直す方針だ。   前期(13年10月期)は北米の遠心分離機械、中国の砥粒回収装置、中国のコンパウンド事業などが低調で減収減益だったが、今期(14年10月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比8.2%増の413億円、営業利益が同27.3%増の19億30百万円、経常利益が同22.0%増の20億50百万円、純利益が同42.7%増の12億円としている。セグメント別に見ると機械製造販売事業は北南米の石油化学分野への販路拡大などで同29.9%増収、化学工業製品販売事業は東南アジアでの新規開拓などで同1.2%増収の計画だ。設備投資需要の回復で収益改善が期待されるだろう。   株価の動きを見ると、昨年11月~12月上旬の直近安値圏1500円台から、1月上~中旬の戻り高値圏1700円台までほぼ一本調子に上伸した。足元は全般地合い悪化の影響を受けて1590円まで反落する場面があったが、1月29日には切り返しの動きを強めている。収益改善期待で出直りの流れに変化はないだろう。   1月29日の終値1628円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS120円26銭で算出)は13~14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間45円で算出)は2.8%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS2340円34銭で算出)は0.7倍近辺である。週足チャートで見ると足元の反落は26週移動平均線近辺で下げ止まっている。サポートラインを確認した形だろう。下値を切り上げる形でもあり、低PBRも支援材料として出直りの流れに変化はないだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
化学機械メーカーの巴工業<6309>(東1)の株価は、全般地合い悪化の影響を受けて戻り高値圏から反落したが、切り返しの動きを強めている。
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2014-01-30 09:30