星光PMCは『セルロースナノファイバー』で急騰、目先は高値圏で乱高下だが上値試す可能性

  製紙用薬品の星光PMC <4963> の株価はセルロースナノファイバーを材料視して急騰した。目先的には乱高下の展開だが上値を試す可能性があるだろう。   DIC <4631> の子会社で製紙用薬品事業、印刷インキ用・記録材料用樹脂事業を展開している。中期経営目標として設立50周年の18年連結売上高350億円、売上高営業利益率10%を掲げ、高付加価値・差別化商品の市場投入・拡販、セルロースナノファイバーや導電性ナノ材料(銀ナノワイヤ)など成長市場・新分野開拓の戦略を推進している。また事業領域拡大に向けて13年11月には、興人フィルム&ケミカルズの化成品事業を承継するKJケミカルズの株式90%を取得して子会社化(株式譲渡は14年4月予定)すると発表した。   前期(13年12月期、決算期変更で9ヶ月決算)の連結業績見通し(11月5日に売上高と営業利益を減額修正)は売上高が168億70百万円、営業利益が7億50百万円、経常利益が9億60百万円、純利益が5億90百万円としている。前年同期間(12年4月~12月)との比較で見ると4.9%増収、14.9%営業減益、3.2%経常増益、3.0%最終増益の見通しだ。需要伸び悩みや原材料価格上昇を主因に売上高と営業利益を減額したが、経常利益は円安進行に伴う外貨建て資産に係る為替差益、純利益は税金費用の過年度減額修正が寄与する。来期(14年12月期)は需要回復やプロダクトミックス改善などの効果で収益拡大が期待される。   株価の動きを見ると、450円~480円近辺でのモミ合い展開から上放れて500円台に乗せた後、1月20日に動意付いて1月17日終値538円から1月24日1171円まで急騰した。経済産業省が14年度に次世代素材のセルロースナノファイバー(CNF)の国際標準化に乗り出すとの一部報道を受けて、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のCNF開発プロジェクトの中核企業である当社が注目された。足元は過熱感を強めたこともあり高値圏でやや乱高下の展開だ。   1月29日の終値892円を指標面(1株当たりの数値は12ヶ月換算)で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS25円95銭で算出)は34倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.3%近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS654円99銭で算出)は1.4倍近辺である。目先的には過熱感が強いだけに乱高下の展開だが、月足チャートで見ると06年の高値も一気に突破している。高水準の売買高を維持すれば上値を試す可能性があるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
製紙用薬品の星光PMC<4963>(東1)の株価はセルロースナノファイバーを材料視して急騰した。目先的には乱高下の展開だが上値を試す可能性があるだろう。
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2014-01-30 09:30