【為替本日の注目点】ドル円もみ合いユーロは堅調、日経調整に注目

 NY市場  ドル円は方向感もなく、119円台前半でもみ合い。GDPの確定値が発表され、市場予想を下回ったが材料にはならず、119円10-20銭で引ける。ユーロドルも1.08台から1.09台半ばでのもみ合い。ドルが売られやすい地合いを背景に、ユーロは堅調に推移。  株式市場は5日ぶりに反発。M&A観測から、半導体株の上昇が全体を牽引。ダウは34ドル上昇し、ナスダックは27ポイント上昇。債券相場は反発。GDPが市場予想を下回ったことが買い材料となり価格が上昇。長期金利は1.96%台へと小幅に低下。金、原油は反落。  10-12月期GDP(確定値 )       → +2.2%  3月ミシガン大学消費者信頼感指数(改定値) → 93.0  ドル/円 118.93 ~ 119.27  ユーロ/ドル 1.0853~ 1.0949  ユーロ/円 129.32 ~ 130.41  NYダウ +34.43 → 17,712.66ドル  GOLD -5.00 → 1,199.80ドル  WTI -2.56 → 48.87ドル  米10年国債 -0.036 → 1.960%  本日の注目イベント  日   2月鉱工業生産   欧   ユーロ圏3月景況感指数   米   2月個人所得   米   2月個人支出   米   2月PCEコアデフレーター   米   2月中古住宅販売成約指数   米   フィッシャー・FRB副議長講演   ドル円は方向感もなく、もみ合いが続いています。先週は特に材料もなく、利上げ観測が後退したことで、ドルの下値を試し、118円台前半までドル安が進む場面もありましたが、日米金融政策の方向性の違いという、基本的な考え方が崩れていないことで、ドルの下落も限定的でした。  イエレン議長はサンフランシスコの講演で、年内の利上げを予想した上で、その後のペースは緩やかなものとなり、予測通りの軌道をたどらないとの見方を示しました。議長は「年内にフェデラルファンド(FF)金利誘導目標の引き上げが正当化されるような状況になると私はみている」と語り、さらに初回利上げ後の見通しについては「あらかじめ決まった引き締めコース」はたどらないと述べています。(ブルームバーグ)基本的には、前回FOMC後の記者会見で述べたことと変わってはいません。  今週は材料に事欠きません。週末には3月の雇用統計が発表され、個人消費支出も発表されます。また、連日FOMCメンバーの講演も予定されており、発言内容にも注意が必要です。さらに中国でも、PMIの速報値が発表され、景気減速がさらに加速しているのかどうかを見極める判断材料が提供されます。ドル円も、方向性が明らかになって来る可能性もあり、雇用統計に関してはどちらかと言えば、下振れリスクに警戒したいと思います。  豪ドル円が再び92円台前半まで下落して来ました。ここ2週間程度では92円~94円台前半でのレンジが続いていますが、91円台に入ると。3月11日以来となる豪ドル安水準になります。豪ドルは、引き続きRBAの利下げ観測が根強く、上値の重い展開が続いています。91円台半ばを割り込むようだと、下落に拍車がかかることも想定されます。  このところの動きは、ドル円でドル安が進むと、豪ドル円は上昇する傾向があります。ドル安が進むと、豪ドル対米ドルで、豪ドル高が急速に進む一方、ドル円では下値にドル買い注文もあり、それ程ドル安が進まない結果、豪ドル円が上昇するようです。反対に、ドル高円安が進む局面では、ドル円の上値は重い一方、豪ドルは対米ドルで下落が強まることで豪ドル円は下落する傾向にあるようです。  本日は、先週後半に2日続けて大幅な調整をみせた日経平均株価に注目しています。株価の方も下値では、買い遅れた投資家の買い意欲が強いと見られているようですが、2万円の大台を目前に調整が長引くようだと、ドル円の上昇を抑えることにもつながります。本日のドル円の予想レンジは118円50銭~119円70銭程度と見ます。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は方向感もなく、119円台前半でもみ合い。GDPの確定値が発表され、市場予想を下回ったが材料にはならず、119円10-20銭で引ける。ユーロドルも1.08台から1.09台半ばでのもみ合い。ドルが売られやすい地合いを背景に、ユーロは堅調に推移。
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2015-03-30 09:45