日本は「AIIB創設メンバー」を放棄?・・・米国への「同調」か=中国メディア

 中国メディアの中青在線は1日、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)について、3月31日の申請期限までにすでに44カ国が正式に参加を表明したと伝える一方、「日本はなぜ創設メンバーになることを放棄したのか」と疑問を投げかけた。  記事は、日本と米国が「世界銀行」および「アジア開発銀行」を主導する立場にあることを指摘し、「AIIB」の存在について、「日米は自らが主導する世界の金融秩序に対する挑戦であると懸念している」と主張。さらに、米国は世界中の同盟国に対してAIIBに参加しないよう要求していたと伝えた。  一方、米国の重要な同盟国である英国がAIIBに参加すると表明して以降、ドイツやフランスのほか、オーストラリアや韓国などが相次いでAIIBへの参加意向を表明したことを紹介し、「米国国内ですらAIIBを支持する意見も出てきている」と論じた。  続けて、ジェイコブ・ルー米財務長官がこのほど訪中したことは「米国にとってAIIBが極めて重要な問題であることを示す」と指摘したうえで、ルー財務長官が「AIIBは世界銀行など既存の国際金融機関と連携、協力すべき」と主張したことを紹介した。  また記事は、日本が今なおAIIBに対して参加の意思を示していないことを指摘したうえで、中国外交学院副院長の江瑞平氏の発言として「日本がAIIBの創設メンバーの座を放棄した理由の1つは米国の立場への同調がある」としたほか、もう1つの理由は「自国の利益を考慮したため」と主張。  続けて、現在の冷え込んだ日中関係のもとで日本はAIIBに参加することはできないとしたほか、AIIBは日本が主導するアジア開発銀行と競合関係になる可能性があり、アジア開発銀行の活動や影響力にもマイナスの作用をもたらす可能性があると主張。「日本は今後、AIIBの運営が規則に則って行われるか、国際金融機関としてふさわしい運営ができるかなどを観察してくるだろう」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの中青在線は1日、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)について、3月31日の申請期限までにすでに44カ国が正式に参加を表明したと伝える一方、「日本はなぜ創設メンバーになることを放棄したのか」と疑問を投げかけた。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-04-01 10:00