「成り上がり中国人」に理解できる?・・・「洗練された生活」というものを=中国メディア

 広東省広州市の日刊紙「南方都市報」は1日、「成金の中国人は洗練された生活を理解できるとは限らない」と題する論説を発表した。同論説はまず、裕福になった中国人が、高級品やブランド品をあさるように購入する現象を考察した。  論説は、裕福な中国人は金を惜しまず欧州製の高級服やバッグ、腕時計、酒、自動車などを購入すると指摘。さらに、最近では日本で電気炊飯器や米、洗浄機能付き便座を買うことに言及し「われわれはまさに製造大国であるのに、なぜ“万里のかなた”に行って、異国の人間が作った品を買うのか?」と問題提起した。  論説は、外国で売られている品も実際には中国で生産されている場合があり、デザインですら中国人の手による場合もあると指摘。  それでも多くの中国人が国外で買う理由のひとつとしては、中国では偽商品が出回っていることを挙げた。さらに、「20年前と比べれば、今の中国人が作る偽商品は品質が大幅に向上し、本物と比べても識別が困難」と主張。続けて「それなのに、高級ブランドの誕生には結びつかない」と嘆いた。  論説はさらに、中国大陸ではいまだに、低収入の人が一定数以上に存在することが、品質向上の足かせになっていると主張。低収入人向けに安価な製品が必要になり、製造業者は大きな利益を上げることができないので、品質向上のエネルギーが不足することになるとの理屈だ。  さらに、たとえ急速に裕福になっても、洗練された生活をするには「長時間にわたる生活体験の累積が必要」と指摘した。  論説は「裕福になった中国人は洗練された生活とはどのようなものか自然に知るようになるだろう」と論じる一方で、それでも自分の都合だけを考えているようでは、洗練された生活は手に入れられないと主張。  人々が「公共の場所の清潔さ、空気や水がきれいであるかどうか、建物の壁や花壇もきちんと手入れされているかどうか」を考えるようになり、「普通の人々が周囲の環境や雰囲気に対して、きちんとした姿勢を取れるようになってこそ、高級品の使い手の洗練さも、板についたものになるだろう」と論じた。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)
広東省広州市の日刊紙「南方都市報」は1日、「成金の中国人は洗練された生活を理解できるとは限らない」と題する論説を発表した。同論説はまず、裕福になった中国人が、高級品やブランド品をあさるように購入する現象を考察した。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-04-02 18:00