アニメの視聴スタイル、外でちょっとした合間にスマホやタブレットで観る時代に

アニメの視聴はテレビからモバイル端末に。視聴する場所も自宅から外出時の合間時間に――。オリコンが行った「アニメ視聴に関する意識・実態調査」で、アニメの視聴スタイルが大きく変わりつつあることがわかった。スマートフォンやタブレット端末の普及、また、いつでも好きな時間に視聴できるVOD(ビデオオンデマンド)サービスが充実してきたことで、アニメは“いつでも、どこでも”気軽に視聴するコンテンツになってきている。画像はアニメを視聴する際に使用する機能について。
「アニメ視聴に関する意識・実態調査」は、2015年3月13日~3月20日に実施。全国の10代~40代の男女1000人を対象に、インターネットを通じて調査した。調査対象者の中で、スマートフォンを利用している人は69.7%で、今後、スマートフォンを利用しようと思っている人は10.2%だった。
まず、「好きなアニメのタイトルがありますか」と聞いたところ、70.9%が「ある」という回答だった。具体的に好きなタイトルがあるとの回答は、単にアニメを受け入れているだけではなく、積極的にアニメを好んでいることを示すと考えられ、アニメが日本の文化としてしっかりと根付いていることがわかった。
次に、「アニメを視聴する際に使用する機器」を聞くと、もっとも多かったのは「テレビ」で93.1%。次に「パソコン」(45.4%)、「スマートフォン」(15.4%)、「タブレット端末」(6.8%)という回答だった。また、「今後、利用していきたいもの」を聞くと、「テレビ」は89.3%にやや減少し、代わって、「スマートフォン」(17.5%)、「タブレット端末」(13.8%)が上昇した。
モバイル端末を利用していきたいという理由は、「どこでも簡単に観られるから」(20代女性)、「布団に入って観ることが多く、スマホが便利なので」(30代男性)、「移動中なども手軽に観たい」(20代女性)など、いつでも、どこでもアニメを観たいときに観たいという意識があることがわかった。
また、「アニメを観る方法」についても現状と意向を聞いたところ、現状では「地上波放送」が90.3%と多いものの、今後の意向については74.3%と16ポイントの減少になった。その他、「CS/BS放送」(32.9%→32.6%)、「DVD/Blu-Rayレンタル」(24.4%→22.0%)、「DVD/Blu-Ray購入」(11.7%→8.3%)など、現状よりもマイナスの意向になった。
反対に伸びているのは、「ストリーミングサービス(Hulu、dビデオ等)」(12.0%→13.7%)、「テレビのみのストリーミングサービス(U-Next、ひかりTV等)」(3.5%→4.9%)、「ダウンロード購入」(2.8%→3.9%)など。いずれもインターネットによるオンデマンド方式となるもので、“いつでも”アニメを観たいという意識の高まりがうかがえた。
最後に、「アニメを観るシチュエーション」についても、現状と意向を聞くと、「自宅でくつろいでいるとき」が現状96.8%に対し、意向では82.8%と14ポイント減。「自宅でご飯を食べているとき」も現状26.2%から意向は20.9%と5.3ポイント減。自宅のテレビでアニメを観るというシーンが、今後は減っていくことが予想される数字になった。
これに対し、今後の意向が上昇しているのは、「何かの待ち時間中」(3.7%→7.9%)、「電車・バス等公共交通機関の乗車中」(1.7%→5.1%)、「お風呂に入っているとき」(2.0%→5.4%)などで、モバイル端末の普及によって可能になった“どこでも”視聴できる環境を活かしたいという意向が育ってきていることもわかった。(編集担当:風間浩)
アニメの視聴はテレビからモバイル端末に。視聴する場所も自宅から外出時の合間時間に――。オリコンが行った「アニメ視聴に関する意識・実態調査」で、アニメの視聴スタイルが大きく変わりつつあることがわかった。
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2015-04-03 15:00