ビー・エム・エルは全般地合い悪化の影響で高値から一旦反落だが、好業績を評価する流れに変化なし
受託臨床検査大手のビー・エム・エル <4694> の株価は、全般地合い悪化の影響も受けて1月高値から一旦反落したが、自律調整の範囲とも言えそうだ。好業績を評価する流れに変化はないだろう。
臨床検査事業を主力として、腸内細菌検査や食品衛生コンサルティングなどの食品衛生検査事業、電子カルテなどの医療情報システム事業、SMO(治験支援)事業なども展開している。事業基盤拡大と収益構造改善に向けてM&Aの活用、クリニック・病院市場での新規顧客開拓、グループ子会社の経営合理化などを推進している。食品衛生検査事業では「食の安全」意識の高まりも追い風となり、医療情報システム事業では電子カルテ「クオリス」のブランド向上に向けた取り組みを強化している。
13年12月には中国・上海における合弁会社(上海千麦博米楽医学検験所有限公司)の設立を発表した。現地で臨床検査センター運営の実績を持つ上海千麦医療投資管理有限公司、上海新虹橋国際医学中心建設発展有限公司との3社合弁で14年2月に設立し、中国でも臨床検査受託事業を展開する。
今期(14年3月期)連結業績見通しは売上高が前期比2.8%増の973億円、営業利益が同7.0%増の71億円、経常利益が同4.6%増の73億円、純利益が同7.9%増の40億円としている。臨床検査事業では新規顧客開拓、ピロリ菌関連検査やアレルギー検査など重点検査項目の拡販、子会社の第一岸本臨床検査センターの経営合理化効果などが寄与する。第2四半期累計(4月~9月)の進捗率が高水準だったため通期増額の可能性があるだろう。なお2月6日に第3四半期累計(4月~12月)の業績発表を予定している。
株価の動きを見ると、自律調整を挟みながら高値を更新する強基調の展開が続き、1月14日の3750円まで上値を伸ばした。足元は全般地合い悪化の影響を受ける形で1月27日に3345円、1月30日に3360円まで調整する場面があったが、終値では3400円台に戻している。大きく下押す動きは見られず、高値更新後の自律調整とも言えそうだ。
1月30日の終値3400円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS188円36銭で算出)は18倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.2%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS2389円83銭で算出)は1.4倍近辺である。週足チャートで見ると、13週移動平均線を一旦割り込んだが下ヒゲを付ける形であり、26週移動平均線まで下押す動きは見られない。自律調整を挟んで上値追いの流れだろう。(ジャーナリスト&アナリスト)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
受託臨床検査大手のビー・エム・エルの株価は、全般地合い悪化の影響も受けて1月高値から一旦反落したが、自律調整の範囲とも言えそうだ。好業績を評価する流れに変化はないだろう。
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2014-01-31 09:15