中国の「ビジネス旅行市場」・・・売上で「世界最大規模」の成長予測=中国メディア

 北京紙「新京報」によると、ドイツ・ルフトハンザ航空傘下でビジネス旅行関連業務を行うエアプラス・インターナショナルは8日、世界各国の「ビジネス旅行市場」において、2016年に中国が売上高で米国を抜いて世界最大の規模になるとの予測を発表した。  現在のところ、米国のビジネス旅行の市場規模が3000億米ドル(約36兆円)であるのに対し、中国では2000億ドル(約24兆円)だ。ただし中国企業の海外における活動が急増していることから、2016年には米国を抜く見込みという。  エアプラス・インターナショナルは同時に、中国における「ビジネス旅行」のシステムの遅れも指摘。同社は2014年に国有企業54社と民間企業10社を対象に、出張や視察などビジネス旅行の進め方の調査を行った。  大企業でもあるにもかかわらず国有企業の56%では、業務にともなう旅行の申請や経費精算で、手書きで書類を作成するなど、効率の悪い方法を現在も採用していたという。  また、航空券や宿泊施設などの各種手配を、外部の業者に委託していた国有企業は全体の45%だったという。 ********** ◆解説◆  中国政府は2000年ごろから、「有力企業の海外進出」を奨励するようになった。主に海外企業の買収を念頭に、ブランド力や技術力の獲得や、場合によってはそれ以上に企業管理のノウハウを得ることが重視されたという。  2014年ごろからは、東南アジア各国の製造業の隆盛が中国企業を脅かすようになった。中国国内での賃金をはじめとする生産コストの上昇で、中国企業が価格競争力を大幅に失ったからとされる。そのため、中国企業の海外進出は「喫緊の課題」として注目されるようになった。  エアプラス・インターナショナルによると、中国におけるビジネス旅行市場の拡大は、多くの企業が海外における活動を、これまで以上に重視するようになったことが背景にあるという。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)
北京紙「新京報」によると、ドイツ・ルフトハンザ航空傘下でビジネス旅行関連業務を行うエアプラス・インターナショナルは8日、中国のビジネス旅行市場は2016年、米国を抜いて世界最大の規模になるとの予測を発表した。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-04-09 11:45