【為替本日の注目点】ドル円上昇には材料不足感、ユーロ売り活発化
NY市場
ドル円は、ユーロやポンドでドル高が進んだこともあり底堅く推移。120円台を維持しながら120円47銭まで上昇。ユーロドルは続落し、約3週間ぶりの1.05台半ばまでユーロ安が進行。ギリシャへの支援問題が依然不透明との見方から、再びユーロ売りが活発化。
株式市場は3日続伸。GEが発表した広範な事業建て直し計画が好感された。ダウは99ドル上昇し、S&P500は最高値に迫る。債券相場は小幅に続伸し、長期金利は1.94%台に低下。金は反発し、原油価格も続伸。
ドル/円 120.05 ~ 120.47
ユーロ/ドル 1.0567~ 1.0636
ユーロ/円 127.20 ~ 127.82
NYダウ +98.92 → 18,057.65ドル
GOLD +11.00 → 1,204.60ドル
WTI +0.85 → 51.64ドル
米10年国債 -0.023 → 1.940%
本日の注目イベント
日 日銀金融政策決定会合議事要旨(3月16、17日分)
日 3月マネーストック
中 中国 3月マネーサプライ
中 中国 3月貿易収支
ドル円は120円台を維持し、やや上値を試す展開かと思います。東京時間では、依然としてドル売りが優勢な状況ですが、海外市場ではドル高円安に振れやすい展開が続いています。ユーロが徐々に売られ、先週末はポンドも対ドルで売られ、「ドル高」が続いていることが背景かと思われます。119円台を徐々に固めつつあるような印象ですが、まだ何とも言えません。上値も120円台半ばから121円が重く、ここを抜け切るには材料不足の感は否めません。
昨日行われた統一地方選では、自民公明が推す10知事が全勝を収め、改めて「アベノミクス」が評価されたとの報道です。これは、現時点ではドル高円安要因と見ることができます。また、日本の株価にもプラスに働くと予想されます。先週末の日経平均株価は、ザラ場では2万円の大台回復を見せましたが、引け値では2万円に届いていません。先週末のシカゴ先物市場では再び2万円台に乗せ、20,035円で取引を終えています。統一地方選の結果が株価にプラスに働くとすれば、ドル円でも支えになると予想されます。
市場の最大の関心である米国の利上げの時期を巡っては、6月の可能性はほとんどないと予想していますが、先週末ラッカー・リッチモンド連銀総裁は、最近の経済データに見られる弱さは一時的なものである可能性が高いとして、6月の利上げ開始への支持は変わっていないと述べています。
ただ、このタカ派的な意見は現時点では少数派であって、「利上げを遅らせて混乱するリスクよりも、利上げを早めて混乱するリスクの方が大きい」とする意見がFOMC内部での多数派意見かと思われます。ミネアポリス連銀総裁は、FF(フェデラルファンド)金利誘導目標を比較的早期に引き上げることへの賛成論に「説得力はない」と改めて述べています。(ブルームバーグ)
言うまでもなく、利上げのタイミングは今後の経済指標次第ですが、3月の雇用統計の予想外の下振れは、一時的なものだという見方が多いようです。4月と5月の雇用統計を見てみないと分かりませんが、新規失業保険申請件数の減少傾向を見る限り、一時的なものである可能性は高いと思います。目先は、明日の小売売上高に注目が集まります。本日も日経平均株価の行方に注意しながらの展開です。予想レンジは119円80銭~120円80銭程度をみています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は、ユーロやポンドでドル高が進んだこともあり底堅く推移。120円台を維持しながら120円47銭まで上昇。ユーロドルは続落し、約3週間ぶりの1.05台半ばまでユーロ安が進行。ギリシャへの支援問題が依然不透明との見方から、再びユーロ売りが活発化。
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2015-04-13 09:45