ケイキャリアパートナーズ、川重グループ「質主量従」のキャリア支援を拡充し人材派遣業界で高まる存在感

 神戸を中心に人材派遣、人材紹介、人材育成支援を展開するケイキャリアパートナーズは、2015年4月に大阪・梅田に登録拠点になる大阪営業所を新設した。川崎重工グループの人材会社としてグループが集積する神戸と東京を中心に営業展開してきたが、関西最大のオフィス街・梅田に進出し、グループ以外の企業との取引を一段と拡大する。同社の人材紹介部門は2014年度上半期でリクナビNEXT主催「転職エージェントランキング」総合評価でベストテンにランクイン、2015年3月に優良派遣事業者に認定されるなど急速に存在感を高めている。写真は代表取締役社長 林直樹氏。  企業系列の人材派遣会社が軒並み業績を落とす中、ケイキャリアパートナーズは2011年以降、好調な業績を維持している。規制強化により系列企業内への人材派遣が制限される中で業績を向上している理由について、同社代表取締役社長の林直樹氏は「厳しい環境にあって、当社が派遣労働者のフォローに重点を置いた営業展開を志向したことが法規制の方向と一致していた」と振り返る。  林氏は社長就任直後から派遣労働者向け研修の充実、意識調査、カウンセリングを次々と実施していった。これが、派遣労働者のみならず派遣先にも好意的に受け取られた。グループのモットー「質主量従」に沿って、同社のモットーも創業以来「誠実と信頼」。本質的に品質を重視し、丁寧な仕事を心掛ける風土があったところへ、派遣労働者への研修を充実させたことで、派遣労働者の質的向上が着実に進んだ。  また、一般的に派遣先に偏りがちな営業活動を、派遣労働者のフォローに重点を移して量より質を優先してきたことは、労働者派遣法の改正の方向とも一致していた。好調な業績を背景に、神戸を中心にしたローカルな営業展開から、大阪中心部への進出で、大手独立系を中心に再編が進む人材派遣業界にあって、存在感を一段と高めていく。  2015年3月13日に新たな労働者派遣法の改正案が国会に提出され、9月からの改正が予定されている。これからの事業展開について、林社長は「派遣労働は一時的な働き方として位置づけられ、派遣労働を卒業してキャリアアップを希望する派遣労働者への支援が派遣元に義務づけられる。一方で、企業系列内の正社員の働き方も見直されてくる。企業グループ全体として多用な働き方を取り入れた社員制度を模索していくことは本来、資本系人材派遣会社の役割使命ではないか」と考えている。着実な布石を打っていく、ケイキャリアパートナーズは、労働者派遣法改正も成長ステップに、更なる成長をめざす構えだ。(編集担当:八木大洋)
神戸を中心に人材派遣、人材紹介、人材育成支援を展開するケイキャリアパートナーズは、2015年4月に大阪・梅田に登録拠点になる大阪営業所を新設した。
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2015-04-13 10:45