決算集計速報　決算発表で買われた株・売られた株は＝金山敏之

　今週から３月期決算企業の第３四半期決算発表が本格化していますが、昨日までにＴＯＰＩＸ５００採用の３月期決算企業で８０社弱の企業が決算発表を終えています。そこで今回はＴＯＰＩＸ５００採用の３月期決算企業を対象に昨日までの決算発表を早速に集計してみました。その決算発表をみると、当初は通期の業績予想を下方修正する企業のほうが目立ちましたが、決算を発表する企業が増えるにしたがって上方修正に踏み切る企業も徐々に増えてきています。その結果、昨日までのところでは下方修正銘柄を上方修正銘柄が若干上回っています。 　一方で通期予想を据え置く企業も多くみられますが、そうした銘柄のなかにも決算発表後に株価が大きく反応するケースがみられます。例えば、エムスリー <2413> やオービック <4684> は業績予想の修正を見送ったものの、好決算を受けて買いを集め１０％以上の急伸をみせました。また、上方修正銘柄では車載・家電・産業用モーターの順調な成長が確認された日本電産 <6594> などが大きく上昇し、アンリツ <6754> は通期予想を下方修正したものの、第4四半期に大幅増益に転じる見通しが示されたことで悪材料出尽くしとの見方から買われています。（執筆者：金山敏之　マネックス証券シニア・マーケットアナリスト　編集担当：サーチナ・メディア事業部）