【為替本日の注目点】貿易黒字は円高要因か、CPIや中国指数注目
NY市場
日本株が大幅に上昇したことを受け、ドル円は119円台で堅調に推移。欧州時間では119円80銭辺りまで上昇した後、NYでは朝方ドルが売られる場面があったものの、長期金利が上昇したことで119円83銭までドル高が進む。ユーロドルはギリシャ情勢の不透明感から1.06台後半まで売られたが、その後は買い戻しが入り1.07台半ばで引ける。
株式市場は高安まちまち。決算発表を嫌気してダウは85ドル反落したが、ナスダックは19ポイント上昇。債券相場は続落。NY連銀総裁の発言から、成長が利上げを支持するとの見方が広がり価格は下落。長期金利は13日以来の1.91%台まで上昇。金は反発し、原油は反落。
ドル/円 119.34 ~ 119.83
ユーロ/ドル 1.0684 ~ 1.0782
ユーロ/円 127.71 ~ 128.76
NYダウ -85.34 → 17,949.59ドル
GOLD +9.40 → 1,203.10ドル
WTI -1.12 → 55.26ドル
米10年国債 +0.024 → 1.910%
本日の注目イベント
豪 豪1-3月消費者物価指数
日 3月貿易収支
中 中国 3月コンファレンスボード景気先行指数
欧 ユーロ圏4月消費者信頼感(速報値)
英 BOE議事録
米 2月FHFA住宅価格指数
米 3月中古住宅販売件数
ドル円は118円台から119円台まで上昇し、119円台を固める動きになっています。昨日の東京株式市場では、日経平均株価が久しぶりに力強い上昇を見せ、前日比274円の大幅上昇でした。株価の上昇を受け、ドル円も119円台半ばを超え、欧米市場では119円台後半までドルが買われました。
特段ドル買い材料があったわけではありませんが、株価の上昇がリスクオンにつながったことと、米長期金利が4月13日以来となる、引け値で1.91%台まで上昇したことが手がかりになったようです。米金利の上昇は、NY連銀総裁が「成長回復が年内の利上げを正当化する」と、比較的楽観していると述べたことが背景と伝えられています。
本日も日本の株価は順調に推移すると見られます。シカゴ先物では再び2万円の大台を回復して引けていることや、今朝の新聞でも「最高益」という見出しがいくつも見られました。株価との相関関係が薄れたとはいえ、株価の上昇は投資家のリスク許容度を高め、円が売られやすい状況にはかわりありません。もっとも朝方8時50分には3月の日本の貿易統計が発表され、こちらは400億円程度の「黒字」が予想されており、もしそうだとすれば33ヶ月ぶりの「貿易黒字」ということになり、円高要因と見ることもできます。
また、ギリシャに対する支援問題ではまだ進展の様子はありません。ブルームバーグはEU当局者の話として、4月30日までの合意の希望は薄れた、合意の期限は6月末と考えている、と報じています。また、、地方自治体の資金を中央銀行に移管させる措置を講じたことで、ギリシャ政府は5月末までは資金が枯渇するのを避けられるだろうと見られているようです。
今日の東京時間では、上記貿易統計に加え、オーストラリアのCPIと中国の景気先行指数が注目されます。日経平均株価と上海市場の株価の動きを見ながらの取引となりそうです。ドル円は依然として、118-121円のレンジを抜けることができません。やはり4月の雇用統計発表までは、材料的にも動きにくいと見られます。本日の予想レンジは119円20銭~120円20銭程度と見ています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
日本株が大幅に上昇したことを受け、ドル円は119円台で堅調に推移。欧州時間では119円80銭辺りまで上昇した後、NYでは朝方ドルが売られる場面があったものの、長期金利が上昇したことで119円83銭までドル高が進む。ユーロドルはギリシャ情勢の不透明感から1.06台後半まで売られたが、その後は買い戻しが入り1.07台半ばで引ける。
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2015-04-22 09:30