ゼリア新薬工業は全般地合い悪化で高値から反落だが好業績を評価する流れに変化なし、目先的な過熱感も解消して再上昇

  医薬品メーカーのゼリア新薬工業 <4559> の株価は全般地合い悪化の影響を受けて高値圏から一旦反落したが、好業績を評価する流れに変化はなく、目先的な過熱感が解消して再上昇のタイミングだろう。   消化器分野が中心の医療用医薬品事業と、一般用医薬品などのコンシューマーヘルスケア事業を展開している。医療用医薬品事業では潰瘍性大腸炎治療剤「アサコール」を主力として、13年6月には自社オリジナル新薬の機能性ディスペプシア治療剤「アコファイド」を発売した。コンシューマーヘルスケア事業は「コンドロイチン群」「ヘパリーゼ群」「ウィズワン群」を主力として、コンビニエンスストア向け「ヘパリーゼW」(清涼飲料水)の売上が急拡大している。   M&Aやアライアンス戦略を活用してグローバル展開にも取り組んでいる。08年10月に基礎化粧品のイオナ、09年9月に「アサコール」の開発会社ティロッツ社(スイス)、10年9月にコンドロイチン原料のZPD社(デンマーク)を子会社化した。13年8月には、ビフォーファーマ社(スイス)と鉄欠乏症治療剤「Ferinject」の日本国内における独占的開発・販売契約を締結するとともに、ZPD社の株式を追加取得して完全子会社化した。   今期の連結業績見通し(11月8日に2回目の増額修正)は、売上高が前期比13.5%増の605億円、営業利益が同38.8%増の64億円、経常利益が同36.8%増の64億円、純利益が同18.0%増の47億円としている。医療用医薬品事業では主力の「アサコール」が国内外で好調に推移し、機能性ディスペプシア治療剤「アコファイド」についてはアステラス製薬 <4503> との共同販促を強化している。コンシューマーヘルスケア事業ではテレビCM効果などで「ヘパリーゼ群」の好調が続いている。原価率改善や経費の効率的運用も寄与する。第2四半期累計(4月~9月)の進捗率が高水準だったため通期3回目の増額の可能性があるだろう。   株価の動き(13年10月1日付で1株を1.1株に分割)を見ると、12月17日の直近安値1934円から急反発して、1月21日の3170円まで上値を伸ばした。その後一旦反落して1月30日に2682円、1月31日に2689円まで調整する場面があった。目先的な過熱感を強めたうえに、全般地合い悪化の影響を受けたようだ。ただし好業績を評価する流れに変化はないだろう。   1月31日の終値2726円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS103円37銭で算出)は26~27倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間28円で算出)は1.0%近辺、実績PBR(前期実績に株式分割を考慮した連結BPS807円64銭で算出)は3.4倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線を回復して上昇トレンドの形であり、日足チャートで見ると25日移動平均線が接近して目先的な過熱感が解消した。再上昇のタイミングで上値を追う流れだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
医薬品メーカーのゼリア新薬工業<4559>(東1)の株価は全般地合い悪化の影響を受けて高値圏から一旦反落したが、好業績を評価する流れに変化はなく、目先的な過熱感が解消して再上昇のタイミングだろう。
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2014-02-03 09:45