ピックルスコーポレーションは第3四半期累計の減益が嫌気されて急反落、ただし売られ過ぎ感を強めて反発のタイミング
キムチ製品など漬物最大手のピックルスコーポレーション <2925> (JQS)の株価は、第3四半期累計(3月~11月)の減益が嫌気され、全般地合い悪化も影響して急反落した。ただし売られ過ぎ感を強めている。中期成長力に変化はなく反発のタイミングだろう。
キムチ製品、あさづけ、惣菜など漬物製品の最大手メーカーである。主力の「ご飯がススムキムチ」シリーズのブランド力が向上し、独自研究の植物性乳酸菌「ピーネ12」を使用した「生きて腸まで届くピーネ乳酸菌キムチ」など新製品投入も積極化している。ブランド力向上や新製品投入の効果で中期成長期待が高まる。コスト面では契約栽培拡大による原料野菜の安定調達も推進している。なお広島新工場が13年6月から製品出荷を開始して拡販体制が強化された。
1月10日に発表した今期(14年2月期)第3四半期累計の連結業績は前年同期比7.4%増収ながら、同15.8%営業減益、同9.7%経常減益、同5.6%最終減益だった。第3四半期(9月~11月)に原料野菜価格が高騰したことに加えて、テレビCMなどの広告宣伝を全国規模で実施したことに伴って販管費が増加したため営業減益だった。ただしテレビCM効果による既存得意先への拡販や新規得意先の開拓、さらに新製品投入などの効果で売上は好調に推移している。
通期の見通しは前回予想(9月30日に増額修正)を据え置いて、売上高が前期比6.0%増の255億18百万円、営業利益が同22.0%増の11億16百万円、経常利益が同21.9%増の11億87百万円、そして純利益が同27.3%増の7億26百万円としている。キムチ製品や惣菜製品のブランド力向上に伴って販売が好調に推移する。通期見通しに対する第3四半期累計進捗率は売上高が77.2%、営業利益が61.7%、経常利益が66.3%、純利益が66.8%である。利益の進捗率がやや低水準となったが、天候不順による原料野菜価格上昇という一過性の要因が一巡すれば挽回可能だろう。
株価の動きを見ると、第3四半期累計業績が嫌気されて戻り高値圏の950円近辺から1月14日に827円まで急反落した。その後一旦は下げ渋る展開となったが、全般地合い悪化の影響も受けて1月31日には768円まで水準を切り下げた。ただし中期成長力に変化はなく売られ過ぎ感を強めている。
1月31日の終値769円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS113円67銭で算出)は6~7倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.6%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1058円84銭で算出)は0.7倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が拡大して売られ過ぎ感を強めている。低PERや低PBRにも割安感を強めており、反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
キムチ製品など漬物最大手のピックルスコーポレーション<2925>(JQS)の株価は、第3四半期累計(3月~11月)の減益が嫌気され、全般地合い悪化も影響して急反落した。ただし売られ過ぎ感を強めている。
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2014-02-03 09:45