NTTレゾナント、端末1万円からの「gooのスマホ」でSIMフリー市場に参入

NTTレゾナントは端末価格が1万円からのSIMフリースマートフォン「gooのスマホ」を販売する。2015年4月22日からNTT コムストア by goo Simsellerで予約受付を開始した。4月22日に東京・渋谷で記者会見を開催し、NTTレゾナント代表取締役社長の若井昌宏氏は、「gooのスマホ」の発売について「これまでのオンラインサービサーとしての立場から転換し、『すべての人々の手のひらにポータルを!』を掛け声として、スマホを中心とした“おもてなし”のサービスを提供していきたい」と語った。(写真は左がNTTレゾナントの鈴木基久氏、中央がNTTレゾナント社長の若井昌宏氏、右がZTEの張樹民氏)
若井氏は、2014年度に創業10周年を迎えたことを振り返り、「個々のユーザーのニーズに対応した“おもてなし”をキーワードにしたサービス改善の取り組みが、お客さまに伝わった」と総括した。ポータルサイト「goo」のユニークブラウザは2015年3月末に月間1億1000万UBに拡大。その中核である「教えて! goo」のUBは2015年にシステムを刷新した効果が表れ、UBは月間で1000UB以上増加し月間で6000万UBを超えた。また、スマートフォンのアプリ開発で活用する「Developers AppKitBox」は世界160カ国からアクセスがあるサービスになった。
2015年度は、引き続き“おもてなし”をキーワードに置きつつ、スマートフォンでのサービス拡充に一段と注力する。4月22日には「教えて! goo」iPhoneアプリを提供開始。直感的な質問投稿を可能とし、全ての質問に8時間以内の回答率100%達成をめざす。また、「goo防災アプリ」の機能強化、NTTグループとJTBグループが共同で実施している訪日外国人向け観光サービスの機能拡充、アプリ開発支援の強化など、スマートフォンのユーザー向け、あるいは、サービス開発者向けのサービスを積極的に提供していくという。
この「スマホを中心とした“おもてなし”」の象徴的な取り組みが「gooのスマホ」の提供開始。「スマートフォン端末」「通信用SIM」「アプリ」「アフターサポート」をセットにした“四位一体型ポータルサービス”として展開する。NTTレゾナントのメディア事業部ポータルサービス部門長の鈴木基久氏は、「SIMフリースマホのユーザーの声を集めると、2台持ちスマホ用に使うというようなスマホに慣れたお客さまばかりではなく、フィーチャーフォンからスマートフォンへの買い替えを考えておられるスマホ初心者の方々も少なくない。初めてスマホを使う方には、スマホの基本的な使い方から教えてほしいという要請がある。従来の低価格であるというSIMフリー端末に、全ての方々がご利用いただけるよう、サポートをセットにして提供する」と、「gooのスマホ」のコンセプトを説明した。
販売開始する端末は3種。「g01(グーマルイチ)」は、端末の販売価格1万円(税抜)。3G通信で5インチディスプレイ。スマートフォンデビューでも「やさしいスマホ」を初回起動時に選択することで、必要最低限の機能を迷うことなく利用することができる。また、月額620円(税抜)で「グーの端末保障&安心サポート」を申し込むことで、自然故障や落下・水没などによる故障時に3000円(2回目は5000円)で新品同機種(または同等品)を提供し、また、電話による標準機能や基本アプリの操作方法などのサポートが受けられる。
「g02(グーマルニ)」は4G通信に対応し、SDカード、2400mahバッテリー、800万画素カメラを搭載して販売価格2万円。「g03(グーマルサン)」は、オクタコア搭載CPUのSnapdragon、ソニーのイメージセンサを採用した1300万画素カメラ、Hi-Fiサウンドでの高音質など高スペックの端末を3万円で提供する。
通信サービスは、「OCN モバイル ONE 音声対応SIM」を、月額1600円(税抜)~提供する。また、セットアプリには、ニュースアプリ「goo milk feeder」を全ての機種にプリインストール。gooの中でも特に栄養価の高いコンテンツを厳選してニュースコンテンツを届けるアプリ。
端末はいずれもZTE製。中国の深センで1985年に創業した通信機器メーカーで、世界140カ国・地域で500以上の通信事業者に端末を提供している。2014年のスマートフォン出荷台数は4800万台。2015年はスマートフォンの出荷台数目標を6000万台としている。日本へは2006年に参入。2014年からSIMフリー端末を提供開始し、NTTレゾナントの「goo Simseller」から「ZTE Blade Vec 4G」を発売しヒット商品になった。
ZTEアジア太平洋ロシア統括本部総経理の張樹民氏は、「g03」について、「2010年9月に投入し全世界で2000万台超を出荷したBladeシリーズのフラッグシップモデル」と紹介。最先端の機能を搭載した上で、インセルディスプレイを採用したことによって厚さ7.7mmの薄型を実現。今秋には端末を約1秒見つめることで認識が完了する「網膜認証によるロック解除機能を追加する予定」とした。(編集担当:徳永浩)
NTTレゾナントは端末価格が1万円からのSIMフリースマートフォン「gooのスマホ」を販売する。(写真は左がNTTレゾナントの鈴木基久氏、中央がNTTレゾナントの社長の若井昌宏氏、右がZTEの張樹民氏)
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2015-04-22 19:15