【為替本日の注目点】米株高もドル反落、ユーロ円129円台を回復
NY市場
ドル円は120円台を維持できずに小幅に反落。失業保険申請件数など、発表された経済指標が予想を下回ったことで長期金利の下落を誘い、ドル円も119円43銭まで売られる。ユーロドルは方向感のない中、ギリシャ問題の解決観測からユーロが買い戻される。ただ、それでも1.08台からさらに買い進める勢いはなく、1.08台前半でもみ合う。
株式市場は続伸。ダウは小幅な上昇だったが、ナスダックは15年ぶりに「5000」の大台を上回った。債券相場は反発。5年物インフレ連動債の入札が好調だったことで10年債も買い物を集める。金は反発し、原油価格は続伸。
新規失業保険申請件数 → 29.5万件
3月新築住宅販売件数 → 48.1万件
ドル/円 119.43 ~ 120.08
ユーロ/ドル 1.0733~ 1.0846
ユーロ/円 128.83 ~ 129.66
NYダウ +20.42 → 18,058.69ドル
GOLD +7.40 → 1,194.30ドル
WTI +1.58 → 57.74ドル
米10年国債 -0.030 → 1.954%
本日の注目イベント
独 独4月IFO景況指数
米 3月耐久財受注
ドル円は東京時間と、NY時間に120円台に乗せる場面があったものの、120円台が維持できずに反落しています。前日とは反対の動きで、長期金利の低下に連動する形で、119円43銭までドルが売られました。発表された経済指標が軟調で、米景気に対する見方は強弱入り混じっており、これが利上げのタイミングを読みにくくしています。
ドル円は120円台から下落し、「1時間足」では雲の中に入って来ましたが、それでも雲の下限にサポートされる形で推移しています。上値が重いのか、それとも下値が堅いのか、判断に迷うところです。結局、現在のレンジを抜け切る材料が見つからないということです。本日も耐久財受注の結果次第では上下はするものの、レンジブレイクは望めそうもありません。4月の雇用統計の発表を待つしかないような状況ですが、今回の雇用統計の発表は、第一金曜日ではなく、8日の第二金曜日になります。
一時はNY株式市場に大きな影響を与えた原油価格の動きも、このところは話題にも上ってきません。43ドル台まで売られたWTI原油価格は、足元では50ドル台を固める動きを見せており、そう遠くないタイミングで60ドルにも届きそうです。そうなると、エネルギー株が買われ、株式市場全体を押し上げる効果も見込めます。
米ナスダック指数が2000年に記録した最高値を15年ぶりに更新しました。世界的な金融緩和と低金利に押し上げられた格好ですが、不透明なギリシャ問題を抱えているとはいえ、楽観的な見方が市場の根底にあると思われます。
今日も材料不足です。特に東京時間では2万円台に乗せた日経平均株価が、達成感から反落するのか、あるいはさらに強気の姿勢をみせるのかといった程度しか判断材料がありません。下げるにしても、上げるにしても100円程度では為替へのインパクトは限定的と見られます。
ユーロドルもほぼ同じような展開です。1.05台から下値では底堅い動きを見せる一方、1.08台半ばから上値では、さらに買い進む動きは見られません。これはちょうど、その上に一目の「雲」が横たわっているからと見られます。「日足」では昨年5月以来、ユーロドルはこの「雲」を上回ったことは一度もありません。「雲」に沿った形で下落が続いているとも言えます。従って、この「雲」を抜けるような展開になると、多くのストップがユーロを押し上げると思われます。
現在、そのレベルは1.1台の後半にありますが、1ヶ月後には1.09台半ばあたりまで水準を下げてきます。ギリシャ問題が依然として進展していない状況では、この水準を上抜けする可能性は低いと思いますが、ECBが量的緩和を決めた際には一気に500ポイント以上の急騰を見せたことのあるユーロです。意識しておくことは必要です。本日のドル円は119円~120円10銭程度と予想します。
米国の代表的な株価指数である「ダウ工業株価」。30銘柄が採用されていますが、ここに残るのは並大抵のことではありません。1896年に創設されて以来、多くの銘柄が姿を消してきました。その中でも、唯一創設以来採用され続けている銘柄があります。「ジェネラル・エレクトリック」、そう、あのGEです。同社は今、本業回帰を目指して大改革を行っています。金融部門の売却を検討しているようですが、かつて金融市場に名をはせた「GEキャピタル」もその名を変えるかもしれません。栄枯盛衰。祇園精舎の鐘の音が聞こえてきそうです。良い週末を・・・・・。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は120円台を維持できずに小幅に反落。失業保険申請件数など、発表された経済指標が予想を下回ったことで長期金利の下落を誘い、ドル円も119円43銭まで売られる。ユーロドルは方向感のない中、ギリシャ問題の解決観測からユーロが買い戻される。ただ、それでも1.08台からさらに買い進める勢いはなく、1.08台前半でもみ合う。
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2015-04-24 09:45