日本が「政治的孤独」を招く!? 米国ばかり気にしていると・・・=中国メディア

 上海誌の「新民週刊」は23日号で「日本人は本当に米国が好きなのか?」と題する記事を掲載した。記事は、日本政府関係者からも米国との関係が困難になっているとの見方が出ていると指摘し、日本は米国に対する忠実・誠実さを過剰なほどに重視するが、国際政治関係に対応する機動力には欠けていると論評した。  記事はまず、安倍首相が日米関係について「新たな段階」などと発言していると紹介。日本側は戦後何度も同様の発言を繰り返してきたが、日米両国の「主従関係」は変化していないと主張した。  さらに、一時期の日米の経済摩擦は沈静化したが、一方では、米国の若い世代は日本よりも中国を重視するようになったと、日本経済新聞の20日付の記事を引用して論じた。  日本の外交については、欧州とは“距離感”が強まりつつあり、アジアの隣国との関係修復は困難で、政治的に「孤独さ」を増していると主張。そして、今日および今後の日米関係の維持はますます困難になっているとの考えを示した。  根拠としては、19日付の朝日新聞が掲載した論説の「日米関係の未来展望」を紹介。論説によると、在米国日本国大使を務めた栗山尚一氏(1931-2015年)は生前、「国であろうが人であろうが、片方があらゆる面で超越していれば、交際は難しい」と話したという。「新民週刊」は、「確固とした親米派人物が世を去るにあたって、ついに本音を吐露した。日本政府の深層にある(対米関係についての)憂慮を表明した」と主張した。  「新民週刊」は、日米の人の交流も衰えつつあると指摘。米国留学をする日本人は減少傾向だが、米中間では「2万5000人の米国人が中国留学、27万人の中国人が米国留学」と論じ、日米中の三角関係は、日本の後退で変化しつつあるとの考えを示した。  今後の日米関係については、日本人の民族性から考えて、日本は米国に対する忠実・誠実さを過剰なほどに重視するが、複雑で変化の多い国際政治関係に対応する機動力には欠けていると主張。そして米国側は今後の世界戦略で、日本をますます「軽視」していくだろうとの考えを示した。  「新民週刊」は、日本人の米国に対する感情は「非常に複雑」と紹介。日本は戦後、米国陣営に入ったので、米国から市場を提供してもらうと引き換えに、国際政治では米国側にしっかりと立ったと論じ、多くの日本人は敗戦後の民主制度と平和憲法に感謝していると主張。  一方で、日本人は第二次世界大戦で原子爆弾を2発落とされたことを忘れておらず、戦後の米国に対しても「傍若無人の民主帝国」、「あてにできない」と悪感情を持つ場合があると指摘した。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)
上海誌の「新民週刊」は23日号で「日本人は本当に米国が好きなのか?」と題する記事を掲載した。日本は米国に対する忠実・誠実さを過剰なほどに重視するが、国際政治関係に対応する機動力には欠けていると論評した。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-04-24 18:30