【為替本日の注目点】ドル円下落後も軟調推移、ユーロドル底堅いか
NY市場
膠着状態が続いているドル円は、耐久財受注の発表を受け再び下値を試す展開に。NY市場では118円82銭までドル安が進んだが勢いはなく、依然としてレンジを抜け切れない動きが続く。ユーロドルも米経済指標を受け、ドルが売られユーロが買い戻される。ユーロドルは一時1.0879まで上昇。独の経済指標が予想を上回ったこともユーロ買いを促す。
株式市場は続伸。グーグルやマイクロソフトが上昇し、ナスダック指数は前日に続き最高値を更新。債券相場は続伸。耐久財受注が軟調だったことで債券へ資金が向った。長期金利は1.91%台まで低下。金は大幅反落。原油も小幅に売られた。
9月耐久財受注 → +4.0%
ドル/円 118.82 ~ 119.61
ユーロ/ドル 1.0805~ 1.0879
ユーロ/円 128.84 ~ 129.72
NYダウ +21.45 → 18,080.14ドル
GOLD -19.30 → 1,175.00ドル
WTI -0.59 → 57.15ドル
米10年国債 -0.044 → 1.910%
本日の注目イベント
中 中国 3月工業利益
ドル円は先週月曜日に続き、再び118円台まで下落しています。3月の耐久財受注が+0.6%と、市場予想は上回ったものの、航空機を除く、非国防資本財(コア資本財)受注が市場予想を下回り、7ヶ月連続のマイナスを記録したことがドル売りを牽引しました。
国内総生産(GDP)の算出に使用されるコア資本財がマイナス0.4%だったことで、今週水曜日に発表される1-3月期GDP速報値も、予想を下回るのではないかとの見方が広がって、ドル売りにつながった形です。これらを受け利上げ観測が後退する中、株高、債券高につながり、米金利低下がドルの上値を抑え、119円台から118円台に水準を変えています。
ドル円はなかなかレンジブレイクが出来ずに、市場参加者の間にも「去年と同じ展開になるのでは」といった懸念も出始めているようです。確かに、足元の動きを見るとそのような気配も感じられます。そして、これはユーロドルについても言えそうな状況になっています。
ユーロドルは、3月中旬に1.10台を付け、それから2度同じ水準を試しては押し戻される展開が続いていましたが、ここ3週間ほどは1.06-1.08台でもみ合っており、こちらもレンジを形成する動きになっています。いずれも材料不足が根底にあり、レンジを抜ける決定打になっていないことが要因と考えられます。
さらに、米利上げのタイミングを読むのが難しく、こちらも相場の動きを抑制しています。今週のFOMCではまず動きはないと思いますが、6月の可能性も徐々になくなっていると思われます。市場は9月に利上げを行うと予想する向きが多いものの、先週末の耐久財受注に見られたような軟調な内容が相次ぐと、「来年にずれ込むのでは」との観測も増えてきます。
米利上げが9月なのか、あるいは来年になるのか、このあたりの見方が固まってくればドル円もユーロドルもレンジをブレイクすることになろうかと思いますが、それは来週の雇用統計がきっかけを与えてくれるのかと、期待も膨らむところです。今週は、週後半にはFOMCやGDP、それに日銀の展望リポートなど材料が集中します。それまでは値幅も限られるのではないかと予想されますが、ここは気を緩めずにいたいところです。
本日のドル円は、下値のメドが20日に記録した118円53銭近辺が維持できるかどうかと、その下の118円台前半の「壁」が重要なポイントになります。上値は119円半ばから上の水準がレジスタンスになろかと思います。従って、レンジは118円50銭~119円50銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
膠着状態が続いているドル円は、耐久財受注の発表を受け再び下値を試す展開に。NY市場では118円82銭までドル安が進んだが勢いはなく、依然としてレンジを抜け切れない動きが続く。ユーロドルも米経済指標を受け、ドルが売られユーロが買い戻される。ユーロドルは一時1.0879まで上昇。独の経済指標が予想を上回ったこともユーロ買いを促す。
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2015-04-27 09:30