ラクーンは急騰の反動調整一巡して出直りの動き、中期成長力を評価する流れに変化なし

  電子商取引(EC)サイトを運営するラクーン <3031> (東マ)の株価は、昨年11月高値からの反動調整が一巡して出直りの動きを強めている。足元では全般地合い悪化の状況でも比較的堅調な動きだ。EC市場の拡大も追い風であり、中期成長力を評価する流れに変化はないだろう。   アパレル・雑貨分野の企業間ECサイト「スーパーデリバリー」の運営を主力として、締め支払い決済「Paid」サービスや「売掛債権保証」など周辺分野にも事業領域を広げている。質の高い会員小売店と出展企業の獲得、利便性の高いサービス提供などによって客単価や稼働率の向上に取り組み、13年10月末時点で会員小売店は3万8448店舗(13年4月末比1908店舗増加)、出展企業は941社(同20社減少)、商材掲載数は41万6268点(同4万6549点増加)となっている。   1月23日には、新規事業としてクラウド受発注ツール「COREC(コレック)」の提供を14年3月中旬から開始すると発表した。業種を問わず、すべてのBtoBにおける受発注をWeb一元管理できるクラウド受発注ツールで、基本機能を無料として来期(15年4月期)から有料オプションを提供する予定だ。利用企業の業種や規模に縛られない「Paid」サービスや「売掛債権保証」に続くサービスとして事業を拡大する。   今期(14年4月期)の連結業績見通しは、売上高が103億円~106億円(前期比5.2%増~8.3%増)、営業利益が2億20百万円~2億30百万円(同21.5%増~27.1%増)、経常利益が2億10百万円~2億20百万円(同19.3%増~25.0%増)、純利益が1億25百万円~1億35百万円(同6.0%減~1.5%増)としている。純利益は税負担正常化で横ばい見込みだが、会員数や取扱高の増加が牽引して減価償却費の増加を吸収し、売掛債権保証事業も保証残高増加に伴って収益が改善する。なお2月25日に第3四半期累計(13年5月~14年1月)の業績発表を予定している。   株価の動きを見ると、急騰して付けた昨年11月高値993円の反動調整が一巡し、12月下旬の550円~560円近辺の水準から急反発して出直り展開となった。1月9日には788円、そして1月27日には905円まで急伸する場面があった。足元は一旦反落しているが、全般地合い悪化の状況でも比較的堅調な動きだ。中期成長力を評価する動きだろう。   2月3日の終値670円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社レンジ予想の連結EPSの中間値23円86銭で算出)は28倍近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS246円54銭で算出)は2.7倍近辺である。足元の反落は日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線近辺で下げ渋っている。サポートラインを確認する形であり、出直りの流れに変化はないだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
電子商取引(EC)サイトを運営するラクーン<3031>(東マ)の株価は、昨年11月高値からの反動調整が一巡して出直りの動きを強めている。
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2014-02-04 09:30