韓国の「世界的影響力」・・・いまだに乏しい=韓国華字メディア

 韓国メディア・中央日報の中国語電子版は1日、韓国には優れた教育やインフラがあるにもかかわらず、「なぜ世界的な影響力が薄いのか」とする、慶煕大学のエマニュエル・パストリッチ(Emanuel Pastreich)教授の評論記事を掲載した。  文章はまず、韓国人の女子プロゴルファーが世界的な大会で活躍し、パン・ギムン国連事務総長やジム・ヨン・キム世界銀行総裁など国際政治の舞台でも韓国が注目を浴びているとする一方で、「良好な教育を受け、優れたインフラを持っている韓国が、いまだに世界的に影響を与えきれていないことが理解できない」とした。  その例として、同教授が研究する「中国学」の状況を紹介。中国学の研究においてリーダー的役割を持ちつつある一方で、多くの専門知識を持った韓国の学者たちが「韓国式理論」を世界の模範に高めるまでに至っていないと評価。  日本やフランス、米国においては、それぞれ独自の「中国学スタイル」を確立しているなかで、「韓国の中国学研究者たちは独特で魅力ある研究方法を構築し、世界から注目されているのだろうか」と疑問を呈した。  また、「この問題は中国学に限ったものではない」とし、芸術界においても才能や活力にあふれる人材がソウルに集まっているにもかかわらず、「ソウル派」と世界から評されるまでには至っていないことも併せて紹介した。  そのうえで、韓国におけるこのような状況の深層には「分裂国家という背景がある」と考察。「韓国人は日常ではほとんど北朝鮮の存在を意識していないが、韓国文化と相いれない『もう1つの韓国』によって与えられる圧力は非常に強い」とし、「これが韓国人の情操や文化に『水漏れ』を起こし、最終的には韓国が自らの遠いビジョンを描くうえでの障害になっているのだ」と論じた。そして、「地域的な関係のみで朝鮮半島の分裂を見るのは、非常に浅はかな知識なのである」とした。  文章は、朝鮮半島分裂の影響は韓国文化全体にも貫かれているため、「韓国の統一は想像できないほどの巨大な価値を生みだす」と説明。「単にコンピューターではじき出した“統一費用”だけで考えてはならない」、「韓国は金銭に換算できない文化、情操の問題も考慮する必要があるのだ」と締めくくった。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)Stephen Finn/123RF.COM)  
韓国メディア・中央日報の中国語電子版は1日、韓国には優れた教育やインフラがあるにもかかわらず、なぜ世界的な影響力が薄いのかとするEmanuel Pastreich慶煕大学教授の評論記事を掲載した。(イメージ写真提供:(C)Stephen Finn/123RF.COM)
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2015-05-08 18:00