中国経済は「化ける」!?・・・「市場に魅力、外資は残る」と専門家=中国メディア

中国メディアの人民日報は11日、近年の中国では外資企業が撤退するケースが相次いでいることは確かだと伝える一方、中国経済の構造転換に伴い、一部の企業が撤退もしくは移転を迫られるのは正常なことだと論じた。
記事は、2014年における世界各国の直接投資総額は前年比8%減の1兆2600億ドル(約150兆8500億円)だったものの、中国への直接投資は前年比1.7%増の1196億ドル(約14兆3184億円)に達し、米国を抜いて初の世界一になったことを紹介。さらに中国商務部の沈丹陽報道官の言葉を引用し、「全体的に見れば、撤退より新たな投資のほうが多い状況」と論じた。
さらに、中国商務部研究院の関係者の話として、「中国では外資企業の大規模な撤退はこれまでになく、そして今後もあり得ない」と主張し、その理由として「中国経済は今後さらに開放的となり、外資企業にとっての魅力も高まるためだ」と主張した。
続けて、中国で2015年4月10日より外資企業の参入規制の緩和が施行されたことを伝え、サービスや投資環境の改善のもと「廉価な労働力に依存しない直接投資が増えている」と主張。また、上海米国商会がこのほど発表した調査報告を引用し、調査対象となった企業のうち、収益が伸びていると回答した企業が大半を示したことを伝えた。
一方で記事は、中国はすでに資本純輸出国に転じたと伝え、「中国から海外への直接投資の規模は14年に海外からの対中直接投資額を上回った」と主張。
さらに、中国が資本の“純輸出国”になった今、「まだ外資が必要だろうか?と疑問に思う中国人も少なくない」とする一方、中国人民大学国家発展戦略研究院の劉元春氏の見解として「中国は経済構造の転換を進めており、世界の産業チェーンにおいて末端に位置するポジションを先端へと移すためには外資のちからが必要だ」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C) Han Maomin/123RF.COM)
中国メディアの人民日報は11日、近年の中国では外資企業が撤退するケースが相次いでいることは確かだと伝える一方、中国経済の構造転換に伴い、一部の企業が撤退もしくは移転を迫られるのは正常なことだと論じた。(イメージ写真提供:123RF)(イメージ写真提供:(C) Han Maomin/123RF.COM)
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2015-05-11 13:00