中国製造業の「空洞化」・・・消費者の心を掴まねば=中国メディア

中国メディアの国際在線は11日、広東省東莞市で工場の大規模な倒産や閉鎖が相次いでいると伝え、中国製造業の将来は「本当の意味で消費者の心を掴める製品を作れるかどうかにかかっている」と論じた。
記事は、工場が数多く集積している東莞市について「東莞市で渋滞が起きれば世界から商品がなくなる」と比喩されていたことを紹介する一方、「世界の工場を代表する東莞市はかつては活気にあふれていたが、今では滅亡の危機に瀕している」と論じた。
さらに、玩具や靴、衣服などの生産工場が相次いで倒産していることは「中国の製造業の空洞化ならびにメイド・イン・チャイナが力を失いつつあることを示す事象」だと指摘した。
さらに、広東省深セン市は「中国の電子製品の市場にとっての“風見鶏”的な存在だった」とし、米アップルのiPhoneやApple Watchの海賊版も数多く販売されていると伝え、そうした海賊版は「見た目もそっくりで、実際に使用することもできる」と紹介。一方で、海賊版の存在について「見た目だけ立派で、質は悪い」と指摘した。
続けて記事は、海賊版が市場にあふれる中国において、「中所得層の拡大と同時に、彼らは中国製品を嫌悪し、放棄し始めた」とし、国外で消費を行うようになったと論じた。さらに、見た目だけ立派な中国製品では中国の消費者の需要を満たせなくなっているとし、「中国の消費者は良い品を手にすることによって得られる喜びを求めている」と論じた。
また、「もはや海賊版や見た目だけの製品を作るだけで中国の製造業の成長はあり得ない」とし、中国製造業の高度化にとって必要なことは「高品質で高い付加価値を持つ製品を作ることだ」と指摘し、中国製造業の将来は「本当の意味で消費者の心を掴める製品を作れるかどうかにかかっている」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの国際在線は11日、広東省東莞市で工場の大規模な倒産や閉鎖が相次いでいると伝え、中国製造業の将来は「本当の意味で消費者の心を掴める製品を作れるかどうかにかかっている」と論じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-05-15 08:30