日本も中国も「模倣大国」だ・・・独自の発明は少ない!=中国メディア

 中国メディアの騰訊財経はこのほど、中国経済の成長率が鈍化しつつあるなか、製造業の高度化を叫ぶ声が高まっていると伝える一方、中国の製造業は「今のままで良い」と主張した。  記事は、米アップルのスマートフォンである「iPhone」のほか、ドイツの自動車メーカーであるベンツやBMWの一部の自動車は中国で生産しているとし、「世界の一流ブランドにも“中国製”はある」と主張し、中国の製造業は実際のところは「高度化」が必要ないほど高度化していると論じた。  続けて、中国の製造業にとって必要なのは高度化ではなく、世界の産業チェーンにおいて「末端」から「先端」にポジションを調整することだと主張し、現在の中国では工業のデジタル化や技術革新を意味する「中国工業4.0(インダストリー4.0)」構想が存在することを紹介する一方、「実現できるかは疑問」と主張した。  さらにその理由として、「技術革新は政府が資金を提供すれば実現できるものではないため」と指摘し、技術革新は科学的な研究という基礎のもとに成り立つものであり、中国は科学研究で他国に遅れを取っているのが現状だと論じた。また、中国では知的財産権の保護が不十分だとし、制度的な問題から技術革新が第三者に盗まれる可能性もあるとの見方を示した。  続けて記事は、スイスの時計産業を例に「時計はハイテク製品とは呼べないものの、スイスの時計は間違いなく最高品質」と指摘する一方、スイスの時計のように「飽くなき探究心のもとで品質を高め続けることも中国製造業が目指すべき方向ではない」と主張。さらに、中国製造業が目指すべき方向性は「模倣」だと主張し、米国人が発明したテレビは日本によって改善されたが、結局は中国が生産大国になろうとしていると指摘し、「日本も中国もオリジナルの発明が少ない点から見れば模倣大国だ」と主張。  また、日本人は模倣した製品の品質を高め、改善を加えることで「世界から模倣している」とは批判されないと伝え、「模倣であっても極致まで改善することで模倣でなくなる」と主張する一方で、市場には粗悪な製品を必要としている人もいると指摘。すべての消費者がスイスの時計のような高品質な時計を求めているわけではなく、質の劣る海賊品で満足する消費者もいると伝え、「中国の製造業はむしろ今までのままで良い」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの騰訊財経はこのほど、中国経済の成長率が鈍化しつつあるなか、製造業の高度化を叫ぶ声が高まっていると伝える一方、中国の製造業は「今のままで良い」と主張した。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-05-17 15:45