「中国発祥」の行く末・・・磁器だって高級品は「欧米ブランド」=中国メディア

中国メディアの一財網は17日、今から約2000年前に中国に存在した漢王朝は周辺国に「磁器」を広め、磁器が英語で「China」と呼ばれることもあるほど中国と不可分な存在だったと伝える一方、「現代において世界の高級磁器ブランドはほとんどが欧米ブランドなのはなぜなのか」と疑問を投げかけた。
記事は、ドイツ国立マイセン磁器製作所や英国のロイヤルドルトンといったメーカーの磁器製品が世界の高級磁器市場で大きなシェアを有していると伝え、一部ブランドは近年、「磁器の生まれ故郷である中国にも進出している」と報じた。
続けて、中国への投資を拡大しているマイセンのティルマン・ブラシュケCEOに対する取材を行ったことを紹介し、ブラシュケCEOが「欧州の磁器は中国の影響を受けているのは事実だが、高級ブランドの構築においては歴史や文化の継承のほか、時流に乗ること、注意深い経営が必要だ」と述べたことを紹介した。
さらに、ブラシュケCEOがマイセンは創業以来、1日たりとも工房での磁器作りを休んだことがないと述べ、これまで使用されてきた17万5000点を超える型を保存しており、「マイセンの歴史上のすべての製品を再現することができる」と述べたと紹介した。
また、高級ブランドを生み出すためは歴史的な背景だけでなく、目の前にある需要と融合する必要もあると指摘し、ブラシュケCEOの発言として「マイセンは伝統を守り続けると同時に、現代の生活を一新することをテーマとして各国の芸術とのコラボレーションも行っている」と伝え、中国の芸術家とのコラボも行う方針だと紹介した。
一方で記事は、中国の磁器産業について、業界関係者の発言を引用し、「中国国内にもすばらしい製品を作れる企業が存在し、技術も成熟している」としつつも、産業化およびブランディングが不十分だと指摘。さらにデザイン能力も欧州ブランドに劣るうえ、意匠権など知的財産権の遵守が不十分であるため、中国メーカー同士がデザインを窃取し合い、価格競争に陥っていると論じた。(編集担当:村山健二)(写真はの17日付報道の画面キャプチャ)
中国メディアの一財網は17日、今から約2000年前に中国に存在した漢王朝は周辺国に「磁器」を広め、磁器が英語で「China」と呼ばれることもあるほど中国と不可分な存在だったと伝える一方、「現代において世界の高級磁器ブランドはほとんどが欧米ブランドなのはなぜなのか」と疑問を投げかけた。(写真はの17日付報道の画面キャプチャ)
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2015-05-18 11:15