アートスパークホールディングスは足元で調整一巡感、反発のタイミング
グラフィクス制作支援や電子書籍関連のアートスパークホールディングス <3663> (東2)の株価は、11月の戻り高値圏から急反落して一本調子に調整したが、足元で調整一巡感を強めている。反発のタイミングのようだ。
セルシスとエイチアイが12年4月に統合した持株会社で、電子書籍ビューア「BS Reader」やグラフィクスソリューションなどのコンテンツソリューション事業、グラフィクスコンテンツ制作支援ツールなどのクリエイターサポート事業、3Dグラフィックス描画エンジンなどミドルウェア関連のUI/UX事業を展開している。
マンガ制作ソフト「ComicStudio」はデジタル制作マンガのほぼすべてに使用され、2001年の販売開始から世界累計出荷本数が160万本を超える代表的なマンガ制作ソフトである。両社が持つ高度なグラフィクス技術を結集してシナジー効果を最大化することを重点戦略に掲げ、ゲーム受託開発などのアプリケーション事業は事業構造改革で縮小する方針だ。
また11月には、セルシスが提供する電子書籍ビューア「BS Reader for Browser」が、インフォコム <4348> グループでキャリア公式メニュー1位独占の「めちゃコミック」を運営するアムタスが新たにオープンする電子書籍配信サービス「ekubostore」に採用された。
今期(13年12月期)の連結業績見通しは売上高が37億円、営業利益が1億円、経常利益が95百万円、純利益が90百万円としている。経営統合した前期との比較はできないが、販売活動の強化に加えて、人員削減など事業構造改革の効果も寄与して黒字化の見込みだ。なお11月19日に投資有価証券売却益2億87百万円の計上を発表している。今期第4四半期(10月~12月)の特別利益に計上するが、通期見通しについては現在精査中であり、確定次第速やかに開示するとしている。
来期(14年12月期)については、主力のコンテンツソリューション事業の好調に加えて、クリエイターサポート事業とUI/UX事業の収益改善も期待されるだろう。事業構造改革の効果も寄与して一段の収益力向上が期待される。
株価の動きを見ると、9月末の動意後は600円~1000円近辺で乱高下の展開となっている。足元では11月19日の戻り高値1020円から反落して、12月16日の667円までほぼ一本調子に調整した。ただし12月16日は、前日比28円(4.03%)安の667円まで調整した後、終値では前日比20円(2.88%)高の715円まで切り返している。調整が一巡した可能性があるだろう。
12月16日の終値715円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS13円56銭で算出)は53倍近辺である。日足チャートで見ると75日移動平均線にタッチして反発した形であり、週足チャートで見るとサポートラインの13週移動平均線近辺で下げ渋る形だ。目先的な調整が一巡して反発のタイミングとなりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
グラフィクス制作支援や電子書籍関連のアートスパークホールディングス <3663> (東2)の株価は、11月の戻り高値圏から急反落して一本調子に調整したが、足元で調整一巡感を強めている。反発のタイミングのようだ。
economic
2013-12-17 10:00