中国が「石油輸入量」で世界一!?・・・「結論付けるのは時期尚早」=中国メディア

中国メディアのBWCHINESEは15日、2015年4月における中国の石油輸入量は740万バレル/日に達し、米国の720万バレル/日を超えて世界最大の石油輸入国になったと伝えた。
記事は、15年4月だけのデータをもって「中国が世界最大の石油輸入国になった」と結論付けるのは「実際には時期尚早である」と伝える一方、中国の石油輸入量は15年下半期も米国を上回り続ける見通しだと指摘。
さらに、中国の4月の石油輸入量が米国を上回った要因として2つ挙げ、1つは「中国が石油備蓄のため輸入を増やしたこと」が挙げられると伝え、原油価格が低迷している最中に大量に石油を購入した中国は「底値をうまく拾った」と伝え、間違いなく良いタイミングでの購入だったと伝えた。
また、もう1つの要因として「米国が石油輸入量を大きく減らしたこと」を挙げた。金融危機後の米国では原油価格の高止まりと、自動車の燃費性能の向上を背景に石油消費が減少していたと紹介。そのほか、米国内で算出されるシェールオイルの存在や中東の原油に依存することを国家のリスクと考えた米国は戦略的に輸入を減らしていたと報じた。
一方で記事は、中国が世界最大の石油輸入国になったことは、裏返して見れば「エネルギーを国外からの輸入に依存することはリスクであり、危機対応能力が米国に劣る中国にとっては尚更だ」と指摘。また、中国が化石燃料に今なお過度に依存していることを示していると伝え、「クリーンエネルギーの開発で米国に大きく遅れを取っていることを意味する」と論じた。
また、中国国内で化石燃料に対する需要が増加することは環境への負担がさらに増大することにつながると伝え、「中国が世界最大の石油輸入国になったことは良いことばかりではなく、悪いことも多い」と論じた。(編集担当:村山健二)(写真はBWCHINESEの15日付報道の画面キャプチャ)
中国メディアのBWCHINESEは15日、2015年4月における中国の石油輸入量は740万バレル/日に達し、米国の720万バレル/日を超えて世界最大の石油輸入国になったと伝えた。(写真はBWCHINESEの15日付報道の画面キャプチャ)
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2015-05-20 15:30