トーソーは全般地合い悪化でも比較的堅調な動き、低PBRを評価する流れに変化なく、モミ合いレンジ下限から反発のタイミング
カーテンレールやブラインド大手のトーソー <5956> (東2)の株価は全般地合い悪化の状況でも、戻り高値圏で比較的堅調に推移している。低PBRを評価する流れに変化はなく、モミ合いレンジ下限から反発のタイミングだろう。
カーテンレールやブラインド類の室内装飾関連事業を主力として、ステッキなどの介護用品事業も展開している。中期戦略では「窓辺の総合インテリアメーカー」として、国内市場向け新商品開発のスピードアップ、非住宅分野の大型案件獲得、海外での大型案件獲得、インドネシア生産子会社の機能拡大、原価低減や総費用低減、新規領域としての介護用品事業の拡大を掲げている。
1月31日発表の今期(14年3月期)第3四半期累計(4月~12月)の連結業績は前年同期比5.8%増収、同12.8%営業減益、同12.7%経常減益、同16.3%最終減益だった。セグメント別に見ると、主力の室内装飾関連事業が同6.1%増収、同9.9%減益だった。為替影響による売上原価上昇、増収に伴う配送費増加などが影響して減益だった。ただし営業強化の効果で増収基調だ。その他事業はステッキを中心とした介護関連用品の販売がやや低調だった。
通期見通しは前回予想(12月11日に純利益を減額、希望退職者募集による退職特別加算金等3億円を特別損失として計上)を据え置いて、売上高が前期比5.1%増の235億円、営業利益が同47.5%増の13億円、経常利益が同39.2%増の12億円、純利益が同14.6%増の4億70百万円としている。高水準の新設住宅着工や住宅リフォーム需要も追い風に、遮光・遮熱効果の高いカーテンレールやブラインドが好調に推移する。営業強化の効果や高付加価値製品の好調で、配送費、人件費、販売促進費などの増加を吸収する。
なお2月3日に、取引先であるタナハシ(大阪府大阪市)が1月31日付で破産申し立てを行う見通しとなったことに伴い、2億54百万円の売掛債権について取立不能または取立遅延の恐れが生じたと発表している。第3四半期累計時点で貸倒引当金として一部を計上済みだが、業績に与える影響は精査中としている。
株価の動きを見ると、昨年9月以降は戻り高値圏の概ね480円~500円近辺でモミ合う展開が続いている。昨年12月25日に458円まで下押す場面があったが、すぐに切り返して1月17日には508円まで上伸する場面があった。足元は全般地合い悪化の影響を受けて上げ一服の形だが、大きく下押す動きは見られない。比較的堅調と言えるだろう。
2月4日の終値480円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS45円18銭で算出)は10~11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は2.1%近辺、実績PBR(前期実績連結BPS938円45銭で算出)は0.5倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線近辺で下げ渋っている。サポートラインの形であり、モミ合いレンジ下限に到達して反発のタイミングだろう。低PBRに評価余地が大きく、きっかけ次第でモミ合い上放れの展開となりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
カーテンレールやブラインド大手のトーソー<5956>(東2)の株価は全般地合い悪化の状況でも、戻り高値圏で比較的堅調に推移している。
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2014-02-05 09:30