夏の体調不良への対策、しっかり栄養を摂り自律神経のバランスをとって免疫力アップ

夏は「春から夏にかけての季節の変わり目」に次いで体調が悪くなる季節。夏バテやクーラー病など、夏の体調不良を乗り切るため、身体の「免疫力」を低下させない対策を――。総合マーケティング支援を行うネオマーケティングが行った全国の20歳以上の男女1000人に聞いた「夏の体調不良に関する調査」で、「夏」に体調が悪くなると感じている人が45.3%と、「春から夏への季節の変わり目」(52%)に次いで多いことがわかった。この調査結果に対し、東海大学ライフケアセンターセンター長の石井直明氏は、「夏の体調不良の主な原因は、自律神経のバランス悪化と栄養不足で、免疫力の低下が関係しています。ビタミン・ミネラルなどを豊富に含む食事に心がけ、免疫力を低下させないことが重要です」と語っている。画像は「夏の体調不良に関する調査」より。
「夏の体調不良に関する調査」は、ネオマーケティングが運営するアンケートサイト「アイリサーチ」のシステムを利用して実施。実施期間は2015年5月8日~5月11日。体調不良の経験がある全国の20代~60代以上の男女各100名の回答結果合計1000件の内容を分析した。
体調が悪くなる季節について、もっとも多かったのは「春から夏にかけての季節の変わり目」で52.0%。次いで「夏」(45.3%)、「夏から秋にかけての季節の変わり目」(35.5%)、「秋から冬にかけての季節の変わり目」(29.1%)という結果だった。年代別では、20代で「春から夏にかけての季節の変わり目」が62.0%と目立って多い結果になった。
夏の体調不良の症状については、「全身の疲労感・疲れやすくなる」が63.0%でトップ。「夏バテや熱中症になる」(54.5%)、「咳・発熱、のどの痛み、鼻水など風邪の症状」(43.6%)、「食欲不振になる」(31.2%)などが多かった。
ただ、夏の体調不良に対し、対処・予防をしているかを聞くと、「対処・予防をしている」という回答は21.4%と少なく、特に男性は19.6%と2割に満たない結果になった。
ネオマーケティングでは、今回の調査結果について、健康増進や長寿に関する指導項目のエビデンスの立証と老化のメカニズムの解明に総合的に取り組む機関である東海大学ライフケアセンターのセンター長である石井直明氏(東海大学医学部教授)に、夏の体調不良への対処法などを聞いている。
石井氏は、夏の体調不良の原因について、「炎天下での運動や外出、あるいは睡眠不足による体力の低下、エアコンの効いた部屋と暑い場所への行き来などにより自律神経のバランスを崩すこと。また、食欲不振から体力低下を引き起こすと同時に、栄養のアンバランスが生じる栄養不足という2つの原因があります。加えて、暑さから体内に熱がこもりやすくなり、汗の放出を促し、代謝のバランスが崩れます。本人が気づかないまま水分不足を引き起こします。特に高齢者は気づきにくい傾向が見受けられます」と語っている。
また、夏の体調不良への対処・予防法としては、「第一に栄養です。代謝が高くなることによりビタミン・ミネラルをいつも以上に必要となるので野菜を豊富に摂り、食欲が落ちない工夫をしてください。時には、栄養補助食品でビタミンやミネラルを補うことも必要でしょう」と語っている。そして、自律神経のバランスを保つために、「睡眠不足にならない」、「適度な運動をする」、「水分補給をまめにする」、「エアコンの使い方を適切にして暑さに慣れる」、「(免疫を司るNK細胞が活性化し、免疫力を高める)笑いが多い生活をする」などのことをアドバイスした。
一方、自律神経がアンバランスになると免疫力が低下するなど、夏は免疫力が低下しがちなことについて、「免疫力のなかでもっとも大事なのは腸内免疫です。身体のなかで唯一無菌でないのが、口から肛門まで、あとは無菌です。腸内免疫が働きかけて身体を守っているのですが、腸内免疫がダメになると、無菌のところにいろんな細菌が入っていって体調不良の原因になります」と腸内免疫の重要性を指摘する。
そして、免疫力と「プラズマ乳酸菌」の関係について、「従来の乳酸菌はB細胞にT細胞、NK細胞にインターフェロンといった病原体を攻撃する免疫細胞をそれぞれ個々に活性化していましたが、プラズマ乳酸菌は、プラズマサイトイド樹状細胞という司令塔を活性化させ、ウイルスと戦う免疫細胞すべてを呼び起こします。特に「最近注目すべきは、プラズマ乳酸菌を摂取することにより、細胞中でウイルスの増殖や拡散を防ぐ重要なウイルス防御物質として注目されている『ビペリン遺伝子』の発現量が接種前と比較して2倍以上に増加されることが確認されていることです」と解説している。
ウイルスが拡散する原因は、「感染細胞内での増殖」、また、「細胞外に放出」というステップを踏み、感染を拡大させるが、「ビペリン遺伝子」は、その両方のステップを阻害することが知られている。
「ビペリン遺伝子は、いわば『ウイルスに対するバリア』因子です。食品摂取によってビパリン遺伝子の発現量が増加することも確認されています」と語り、プラズマ乳酸菌を含む食品を摂ることで免疫力の向上につながると、最新の研究成果について語っている。(編集担当:風間浩)
夏は「春から夏にかけての季節の変わり目」に次いで体調が悪くなる季節。夏バテやクーラー病など、夏の体調不良を乗り切るため、身体の「免疫力」を低下させない対策を――。
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2015-05-21 10:45