【為替本日の注目点】ドル円は一喜一憂の展開、ギリシャ問題懸念も

 NY市場  ドル円はロンドン市場が休みの上、NYでも株式と債券市場が休場だったことから、ほぼ値動きは見られず。121円50-60銭と、昨日の東京市場の水準を引き継ぐ。ユーロドルは若干ユーロが売られる展開。1.09台後半から1.0972まで下落したが、小動きに終始。  ドル/円 121.46 ~ 121.56  ユーロ/ドル 1.0972 ~ 1.0991  ユーロ/円 133.25 ~ 133.51  NYダウ ----- → 18,232.02ドル  GOLD ----- → 1,204.00ドル  WTI ----- → 59.72ドル  米10年国債 ----- → 2.210%  本日の注目イベント  米   4月耐久財受注   米   3月FHFA住宅価格指数   米   3月ケースシラー住宅価格指数   米   4月新築住宅販売件数   米   5月消費者信頼感指数   米   5月リッチモンド連銀製造業指数   米   ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演   ドル円は昨日の東京市場で121円78銭までドル高が進み、3月の最高値にあと26銭まで迫る動きを見せましたが、その後は海外市場が休みということもあり、小動きでした。結局、今朝も121円50-60銭で取引が始まり、昨日の水準でほぼ一緒です。ユーロドルも1.1を割り込み、市場では「ドル高トレンド」が強まってきていますが、今後は上記122円04銭を抜くことができるかどうかがポイントで、上抜けに成功すれば緩やかなドル高が継続すると予想されます。  ドル円がこれまでのレンジを上抜け、121円台後半まで上昇した直接のきっかけは、先週末のイエレン議長の講演での発言でした。「年内のどこかで利上げへの最初の段階に進むのが適切」と発言したことで、やや後退気味だった利上げ観測が急速に高まり、ドルが買われたものです。  しかし、その前にも伏線はありました。先週19日に発表された住宅着工件数と、建設許可件数が市場予想を大きく上回ったことです。この内容を好感して、ドル円はレンジの上限である120円50銭近辺を抜き切ることに成功しました。つまりテクニカルでは、この時「買いシグナル」が点灯したことになります。  ドル円は翌日には121円台まで上昇しますが、この間の日本株の上昇もドルの下落を支える役目をしました。日経平均株価は、昨日は2万413円まで上昇し、ドル円との相関が崩れたとはいえ「ドル高株高」が同時に進行したことになります。  ここまで来たら、さらにドルが上昇して最高値を更新する可能性が高いと思われますが、気になるのはやはりギリシャへの支援問題です。ブルームバーグニュースによれば、ギリシャ政府は、今回の交渉でかなり譲歩したことを主張し、今度は債権国側が譲歩する番だと述べ、協議が行き詰っているのは債権者が一段の緊縮を求め、譲らないためだと批判しています。また、このままでは6月に期限の来るIMFへの16億ユーロ(約2100億円)の返済を履行できるかどうかが危ぶまれています。  本日は米国で多くの住宅関連指標が発表されます。経済指標の結果で一喜一憂する展開ですが、ドルが売られたところでは拾っておき、122円台では一旦手放す手法などが機能すると予想しています。ドル高が進んだからといって、追いかけ過ぎることにも注意が必要です。予想レンジは121円~122円程度と見ています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円はロンドン市場が休みの上、NYでも株式と債券市場が休場だったことから、ほぼ値動きは見られず。121円50-60銭と、昨日の東京市場の水準を引き継ぐ。ユーロドルは若干ユーロが売られる展開。1.09台後半から1.0972まで下落したが、小動きに終始。
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2015-05-26 09:30