円安が「日本輸出」刺激・・・中国メディアは「依存」と指摘

中国メディアの北京商報は26日、安倍晋三首相による一連の経済対策「アベノミクス」について、円安による輸出の刺激がようやく数字に現れてきたと伝えた。
記事は、2015年3月の貿易収支が2年9カ月ぶりに黒字になったことを紹介、4月は再び赤字になってしまったとしながらも、財務省が発表した4月の貿易統計を引用し、輸出額は前年同月比8%増の6兆5515億円となったと紹介。8カ月連続での増加と伝え、円安によって輸出が伸びつつあることを紹介した。
さらに、4月の輸入額は6兆5896億円で、2カ月ぶりの貿易赤字になったと伝える一方、赤字額は534億円にとどまり、14年4月が8255億円の赤字だったことに比べれば赤字額は93.5%も減少したと伝えた。
続けて、東日本大震災以降、エネルギーの輸入によって貿易赤字が続いていた日本において、赤字額が縮小し、4月の貿易額が前年比で大きな伸びを示したことは「北米向けの自動車および中国向けの電子部品の輸出が伸びたため」と紹介した。また、日本国内において輸出の増加は経済成長に必要な要素の改善であると期待が高まっていることを伝え、国際通貨基金(IMF)は15年および16年の日本の経済成長率をそれぞれ1%、1.25%と予測していることを伝えた。
一方で記事は、輸出の伸びや貿易収支の改善は「円安に依存している」と主張し、円安はアベノミクスによるものと主張。また、米国でゼロ金利が15年内に解除される可能性があることも円安を加速させているとしたほか、原油価格の低迷も日本の貿易収支の改善につながった要因の1つと指摘。
さらに、経済成長見通しや貿易収支の改善はあくまでも円安という外部要因によるものとの見方を示し、一部の経済学者からは「円安効果もまもなく終りを迎える」との声があがっていると紹介した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの北京商報は26日、安倍晋三首相による一連の経済対策「アベノミクス」について、円安による輸出の刺激がようやく数字に現れてきたと伝えた。(イメージ写真提供:123RF)
china,economic,japan
2015-05-27 09:15