韓国が喜べぬ「貿易黒字」・・・円、ユーロ安で「衰退型」＝韓国華字メディア

　韓国メディアの中央日報（華字版）は２日、韓国の５月における輸出額が前年同月比１０．９％減となり、５年９カ月ぶりの減少幅を記録したことを紹介し、その理由について「円安が原因だ」と主張した。 　記事は、韓国産業通商資源部が１日に発表したデータとして、５月の輸出額は４２３億９０００万米ドル（約５兆２７７８億円）で前年同月比で１０．９％の大幅な減少となったことを紹介。さらに５月の輸入額は同１５．３％減の３６０億７０００万ドル（約４兆４９０９億円）だったとし、５月は６３億２０００万ドル（７８６８億円）の貿易黒字だったと紹介。 　さらに、韓国は１２年２月以来、４０カ月連続で貿易黒字となったことを指摘しつつも、「輸入額の減少幅が輸出額の減少幅を上回る衰退型貿易黒字」であると紹介。また、産業通商資源部の説明として「５月の輸出額が減少した理由は原油価格の下落による輸出単価の下落にある」と伝える一方、「輸出不振は輸出単価の下落だけが理由ではない」と論じた。 　続けて、輸出量についても減少傾向にあることを指摘しつつ、「韓国企業の輸出競争力が大幅に低下していることを示すものだ」と紹介。無線通信機器やパソコン、半導体といった品目は輸出が伸びたとしつつも、自動車や鉄鋼などの輸出額は大幅に減少したと伝えた。 　さらに記事は、専門家の意見として、「円安とユーロ安によって、韓国企業は日本企業やドイツ企業と争うことが難しくなっている」と伝えたほか、「韓国の基幹産業は日本と競合関係にあるため、円安への対策が必須」と警鐘を鳴らす意見もあることを紹介した。（編集担当：村山健二）