輸出企業は苦しむも、旅行客は喜ぶ!?・・・中国でも円安の影響=中国メディア

 中国メディアの中国江蘇網は5日、円安を背景に人民元の対円レートが2日に100円=4.9196元まで下落し、1994年8月31日以来の水準となったことを伝え、「中国人旅行客は円安で喜ぶだろうが、輸出業者は苦しんでいる」と論じた。  記事は、中国にとって日本は重要な貿易相手国であると伝え、江蘇省にとってもそれは同様であると指摘。買い物や留学のために日本を訪れる中国人にとって円安は歓迎すべきことだとしつつも、「円安で困る人もいる」と指摘した。  続けて、日本に冷凍野菜や果物などを輸出している中国の食品会社の関係者の話として「円安によって日本への輸出量が減少した」と紹介。さらに、円安だけでなく、中国国内での人件費上昇などによってコストは15-20%も上昇していると伝え、「粗利益率が15%程度の野菜加工品の輸出は極めて厳しい状況」と伝えた。  一方で記事は、「円安によって日本への輸出は苦しい状況だが、輸入については好機と言える」と伝え、江蘇省では多くの企業が日本からの設備や原料の輸入に動いているほか、日本企業も中国への輸出を強化していると紹介。このほど複数の日本企業が参加して中国で行われた商談会は非常に盛況だったと報じた。  また、人民元に対しても円安が進行していることで、中国人旅行客の訪日が促進されるとの見方を示し、中国の旅行代理店関係者の話として「2014年末から訪日旅行が活気づいている」と伝え、すでに8月まで予約が一杯だと指摘。ツアー料金などには大きな変化はないものの、「日本での買い物に割安感が出ていること」が人気の背景にあると伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Thomas Reichhart/123RF.COM)
中国メディアの中国江蘇網は5日、円安を背景に人民元の対円レートが2日に100円=4.9196元まで下落し、1994年8月31日以来の水準となったことを伝え、「中国人旅行客は円安で喜ぶだろうが、輸出業者は苦しんでいる」と論じた。(イメージ写真提供:(C)Thomas Reichhart/123RF.COM)
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2015-06-05 11:30