日系自動車メーカーが存在感!・・・「成長鈍化」の中国市場で=中国メディア

中国メディアの一財網は5日、中国の自動車市場において日系メーカーの販売が好調だと伝え、その背景について論じる記事を掲載した。
記事は、中国自動車市場の成長が鈍化し、中国市場で大きなシェアを確保しているフォルクスワーゲンの2015年4月の販売台数が直近5年で初の前年割れとなったことを指摘し、「消費者の好みが絶えず変化するなか、自動車メーカーはまったく気の抜けない状況が続いている」と論じた。
続けて、「中国自動車市場が低迷するなか、多くの日系メーカーは良好な成績を残している」と伝え、ホンダの5月の販売台数は前年比32.3%増の8万台に達したことを紹介。15年1-5月の累計販売台数は38万7500台に達し、前年比31.3%増の大幅な増加となったと紹介した。
続けて、中国のホンダ関係者への取材の結果として、ホンダは中国自動車市場の消費者の若年化という傾向に対し、「新車投入を加速させたことで商品ラインナップに大きな変化が起きた」と紹介。14年には中国で「XR-V」と「Vezel」という2つの小型SUVを投入したと伝え、これらの車種がホンダの好調な販売を牽引していると論じた。
さらに記事は、ホンダだけでなく、マツダやトヨタ、日産も5月の販売台数が前年比で増加したと伝え、日系メーカーの好調ぶりはSUVおよびコンパクトカー市場での好調な販売があってこそと論じた。
また、自動車専門家である張志勇氏の発言として、日系メーカーはこれまで中国への技術導入や新車投入が他国のメーカーに比べて遅かったと指摘。さらにリコールや東日本大震災、尖閣諸島(中国名:釣魚島)をめぐる対立などの影響によって販売およびシェアが伸び悩んでいたものの、「日系メーカーはここ2-3年で変わった」と主張。消費者の変化を捉えつつ、コンパクトカー市場とSUV市場への戦略的な新車投入によって「中国における販売低迷という苦境を克服し、反転させた」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Sean Pavone/123RF.COM)
中国メディアの一財網は5日、中国の自動車市場において日系メーカーの販売が好調だと伝え、その背景について論じる記事を掲載した。(イメージ写真提供:(C)Sean Pavone/123RF.COM)
china,economic,japan
2015-06-06 17:30