大幅な円安は・・・アジア経済に「利益をもたらさぬ」=中国メディア

 中国メディアの中国青年報は7日、世界の経済大国である日本の景気は特にアジアの発展に直接的な影響を与えると伝え、「大幅な円安はアジア経済にとって利益とはならない」と論じる記事を掲載した。  記事は、日本はアジアの重要な経済体であるとし、日本と緊密な貿易関係にある東南アジア諸国や中国にとって「日本円の為替変動は各国の外貨準備高や輸出、直接投資などに大きな影響を及ぼす」と論じた。  続けて、日銀が行っている金融緩和の影響によって、日本円の人民元に対する為替レートが大幅に下落していると伝え、2日には1994年8月以来の水準まで下落したと指摘。さらに日本国内では「円安によって日本の輸出が増え、企業の収益が増加する」と歓迎の声が存在することを紹介したうえで、「確かに円安は日本経済の回復を促進するだろう」と論じた。  一方で、日本国内には円安によって破産に追い込まれる企業も存在するとし、「破産すれば不良債権も発生する恐れがある」と主張し、円安は日本にとって良いことばかりではないと指摘。また、中国と日本の貿易は極めて緊密な関係にあるとし、「中国の対日輸出は日本円の為替レートが直接的な影響を及ぼすため、大幅な円安は中国の経済成長にとっては圧力となる」と主張した。  また記事は、グローバル化が進んだ現代において、「国の政策は他国との協調が重要だ」と指摘し、一国の経済が動揺すればその影響は周辺国にも及ぶと指摘。中国は日本円の下落に対し、円建ての債務を返済するという活用法を取りつつも、為替変動に対する相応の備えやリスク管理を行う必要があると主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの中国青年報は7日、世界の経済大国である日本の景気は特にアジアの発展に直接的な影響を与えると伝え、「大幅な円安はアジア経済にとって利益とはならない」と論じる記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-06-08 14:45