【本日注目の通貨ペア】トルコリラ/円:連立交渉が焦点に

 7日に投票が行われたトルコ総選挙の結果、与党AKPが第1党の座は維持するものの、結党以来初となる獲得議席数の過半数割れが確実になった。市場が警戒していた、AKPが憲法改正に必要な3分の2以上の議席を獲得して大統領権限が強化される(=市場機能低下)というシナリオは消えたが、今度は過半数に届かなかった事で政局混迷を懸念せざるを得なくなった。  こうした中、トルコリラ/円は週明け8日のオープン時から売り圧力に晒され、一時44.60円台まで下落。その後は、45円台前半に小戻して政局動向を見極める態勢となっている。今後の政局の焦点は、AKPによる野党との連立交渉になると見られるが、先行きは不透明と言わざるを得ないようだ。  第3党の民族主義者行動党(MHP)や第4党の国民民主主義党(HDP)との交渉が主になると見られるが、対立点が多く、いずれも難航が見込まれている。AKPが連立組閣に失敗した場合、第2党の共和人民党(CHP)に組閣権限が移る事になり、それでも纏まらなければ再選挙という事になる。早々に始まるであろうAKPによる連立交渉が緒戦で躓くようだと、トルコリラ/円の下落が再開する可能性が高い。  しかし、不透明感が強いだけに少しでも交渉に明るい兆しが見えればトルコリラ/円が反発する可能性もある。いずれにしても、目先的にはトルコの政局に絡む報道がトルコリラ/円の動向を左右する事になるだろう。(執筆:外為どっとコム 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
7日に投票が行われたトルコ総選挙の結果、与党AKPが第1党の座は維持するものの、結党以来初となる獲得議席数の過半数割れが確実になった。市場が警戒していた、AKPが憲法改正に必要な3分の2以上の議席を獲得して大統領権限が強化される(=市場機能低下)というシナリオは消えたが、今度は過半数に届かなかった事で政局混迷を懸念せざるを得なくなった。
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2015-06-09 18:15