[ベトナム株]ハノイ:海外初の「福岡方式」廃棄物処分場が竣工
ハノイ市ソンタイ町で8日、福岡県の技術協力により「福岡方式(準好気性埋立方式)」で建設された「スアンソン廃棄物処分場」の竣工式が行われた。竣工式には、ハノイ市人民委員会のグエン・テー・タオ主席、小川洋福岡県知事と井上忠敏福岡県議会議長らが出席した。
同事業は、国際協力機構(JICA)の「草の根技術協力事業」によるもの。投資総額は約470億VND(約2億7000万円)、埋立地の面積は約3ha、1日当たりの処分能力は約100tとなっている。同県の技術協力による海外での処分場建設は今回が初めて。
「福岡方式」は、埋立地内部に管を通して外気を取り込みやすい好気状態にし、バクテリアの働きで廃棄物を好気的に分解することによって、硫化水素ガスやメタンガスなどの有害ガスの発生を抑制する方法。この方法は、2008年に日本政府から環境大臣賞を受賞している。
福岡県とハノイ市は2013年8月に「福岡方式による廃棄物処分場の整備に関する覚書」を締結。これに基づき、ハノイ市は2014年6月に同処分場を着工した。同県は、「福岡方式」の発明者である花嶋正孝福岡大学名誉教授をはじめとする有識者を現地に派遣し、処分場の施工に関する技術指導を行うと共に、ハノイ市の行政関係者や技術者を日本に招いて研修を行ってきた。
同県は今後、処分場の稼働に伴うごみの搬入や維持管理の方法などについても技術指導を行っていく計画だ。同事業を通じて、公害問題を克服する過程で培った福岡県の技術及びノウハウをハノイ市に伝えることにより、同市の他の処分場でも「福岡方式」が普及し、同市の環境改善に大きく寄与するものと期待されている。(情報提供:VERAC)
ハノイ市ソンタイ町で8日、福岡県の技術協力により「福岡方式(準好気性埋立方式)」で建設された「スアンソン廃棄物処分場」の竣工式が行われた。竣工式には、ハノイ市人民委員会のグエン・テー・タオ主席、小川洋福岡県知事と井上忠敏福岡県議会議長らが出席した。
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2015-06-10 17:30