【今日のドル円】日銀総裁の円安牽制で122円台へ、米国経済が鍵

 昨日のドル/円は、黒田日銀総裁の円安牽制的な発言を受けて122円台へと急落した。総裁の発言は追加緩和への期待も後退させてしまったため、短期筋を中心に円売り動意が急速に戻る事は考えにくいのかもしれない。  もっとも、本邦を取り巻く為替の基礎的需給は引き続き円売り超であると推測される(貿易収支は依然として赤字、企業による海外投資意欲は活発、機関投資家の外債投資意欲は強い)ため、円が一段と強含む公算は小さい。  そうした中で、ドル/円相場の方向性のカギは米国経済が握る事になろう。本日発表される米5月小売売上高(21:30)は、前月比+1.2%という力強い伸びが見込まれており、ドル高が主導する形でドル/円が上昇する事は十分にあり得る。日銀総裁といえども、「円安牽制」で早期利上げ期待に基づく「ドル高」は止められまい。  ドル/円は、5月後半までの年初来高値であり上値抵抗であった122円前後が下値支持に変わったと見ており、足元の122円台はレンジの下限に近いと考えている。(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
昨日のドル/円は、黒田日銀総裁の円安牽制的な発言を受けて122円台へと急落した。総裁の発言は追加緩和への期待も後退させてしまったため、短期筋を中心に円売り動意が急速に戻る事は考えにくいのかもしれない。
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2015-06-11 09:15