ラサ商事は期末高配当利回り買いの再助走がスタートし反発
ラサ商事 <3023> は、6円高の455円と7営業日ぶりに反発している。例年、年明けとともにスタートする3月期期末の高配当利回り買いが、やや遅れて2月相場入りとともに再仕切り直しとなっており、株主優待制度込みでさらに高まる総合利回りや、同制度に社会貢献策が盛り込まれていることも合わせて買いのモチベーションを高めている。
■株主優待制度にはQUOカードのほか社会貢献策も盛り込む
同社の期末配当取りは、今年も例年通りに年明けとともに発進し、株価は今年1月21日に505円の高値をつけたが、1月31日に発表した今3月期第3四半期(3Q)決算が、減益転換着地したことや全般相場の波乱展開が響いてほぼ往って来いとなったが、きょう7日に日経平均株価が、293円高と急反発したことから改めて、同社株の下値に買いが入ってきた。3Q業績が伸び悩んだが、期末配当7.5円、年間配当15円の安定継続は不変で、年間配当利回りは3.2%と市場平均を大きく上回る。さらに株主優待制度では、100株以上を1年以上保有している株主にQUOカード1000円、1年未満保有の株主に同500円を贈呈し総合利回りが高まるほか、「緑の地球防衛基金」へは株主1人当たり50円、「世界の子どもにワクチン日本委員会」へは同60円を寄付する社会貢献策を盛り込んでおり、これが期末の配当権利取りを牽引している。
業績はやや伸び悩み、今3月期業績は、売り上げ270億円(前期比6%減)、経常利益13億円(同3%減)、純利益6億8600万円(同11%減)と見込み、1月31日に開示した今期3Q業績も、前年同期比16%減収、38%経常減益、47%純益減益と減収減益転換した。資源・金属素材関連では市況の低迷、産機・建機関連では民間企業向けの各種ポンプ類の販売が横ばいで推移したことなどが要因となっているためだが、年間15円配当については変更はない。
また同社は、国内シェアがトップのジルコンサンド、ワークポンプ、水砕スラグ製造設備などの一段の拡大や深耕などによる積極的な中期経営計画を推進して、最終年度の2016年3月期には純利益を11億円と過去最高に伸ばすことを計画しており、世界的な景気の好・不況を乗り越えて前期実績で8.1%となっているROE(自己資本利益率)を12%以上に向上させ収益力に磨きを掛ける。
■配当権利取りの期末高習性で低PER・PBRも修正
株価は、今年1月に505円まで買われ、400円台央まで下ぶれたが、昨年2月に518円、一昨年3月には545円と買われる期末高習性は顕在であり、PER7倍台、PBR0.5倍、配当利回り3.2%となる下値はなお逆張り妙味を示唆している。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ラサ商事は、6円高の455円と7営業日ぶりに反発している。例年、年明けとともにスタートする3月期期末の高配当利回り買いが、やや遅れて2月相場入りとともに再仕切り直しとなっており・・・。
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2014-02-07 10:00