中国人が島を「爆買い」、南太平洋にツアーも=中国メディア

人民日報系ニュースサイト「人民網」は11日付で、「中国の“成り金”が一団となり南太平洋で島を購入」と題する記事を発表した。
広東省に住むLさんは、2006年以来、湖の島を20カ所以上、半島を10カ所、海島を2カ所購入した。最大で数百ヘクタール、最も小さな島(半島)は1.5ヘクタールに満たない。そしてLさんは中国人の他の島のオーナーらとともに「中国島主連盟」を結成した。同連盟は6月中に、島購入を視野にフィジー、ツバル、タヒチを回るツアーを実施するという。
Lさんによると、島の価格が最も安いのはカナダで、人気があるのは太平洋諸島という。Lさん自身はいずれ、フィジーの島に定住する考えだ。「島は高くはありませんよ。300万元(約5960万円)で買えます」と説明。3人で買えば1人100万元で、施設建設のために同程度の費用を追加すればよいという。
ただしフィジーの場合には島購入ではなく「99年間の使用権」の購入だ。
中国では、急速に経済力をつけた人が「土豪(トゥーハオ)」と呼ばれることが多い。資金力に物を言わせて高級品を買いあさるなど「何でも思い通り」の意味だ。日本語の「成り金」と同様に、「素養がなく趣味が悪い」とのニュアンスもある。
Lさんは「私は『土豪』ではありません」と主張。環境のすばらしさを愛するから島を購入するのだという。購入した島の生態が失われていた場合、元の状態に回復させる場合もある。新たに動物を飼育する場合もある。運動用の施設を作る場合もある。何も手を加えず、友人らと訪れて過ごすことだけを楽しみにすることもある。
Lさんによると、人工の砂浜や別荘の建物を設けたりなど大いに手を加えて、賃貸したり販売するなど投資目的で島を買う人もいる。外国の島を買う理由は、中国では法律上の規制があり、島の大部分は地元当局の指示に従って開発せねばならず、自由がないからという。
Lさんは広東省茂名市の出身。同省広州市にある名門、中山大学を卒業した。中国では1990年末、上海と深センで証券取引所が営業を開始した。社会主義政権発足以来、初めてだった。
Lさんは中山大学在学時から株式の「第1世代個人投資家」となり、資産を形成した。初めて「島への投資」を行ったのは1999年。ただし、島としての価値を見出したのではなく、龍眼や沈香などの栽培事業に携わったという。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)
人民日報系ニュースサイト「人民網」は11日付で、「中国の“成り金”が一団となり南太平洋で島を購入」と題する記事を発表した。(イメージ写真提供:123RF)
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2015-06-12 13:30