日東電工は足元の業容好転を評価する流れに

  日東電工 <6988> は反転、上昇相場の先取りに妙味が大きい。株価は昨年12月の業績下方修正の後遺症が癒えず低調な展開が続いている。中国市場でテレビ用パネルの在庫調整が始まったほか、スマートフォンやタブレット端末の市場環境変化によるパネル生産調整などが見込まれるとして、今2014年3月期の営業利益を従来の840億円から620億円(前期684億円)に引き下げた。   しかし、1月31日に発表された今3月期の第3四半期累計決算では営業利益558億円(前年同期比1%増)、通期の営業利益は減額数字620億円を上回る、660億円(前期比6%増)に増額された。全般相場の低迷もあって、そうした業容好転は今のところ評価されずじまいだが、アナリスト筋は来期以降も増益基調が続くとの見方を強めており、レーティング引き上げなどの評価がこれから株価に反映されていくことになりそう。   テレビ向け偏光フィルムやタッチパネル用ITO(透明伝導性)フィルムなどの受注は昨年11月に急激に落ち込み、下方修正の要因となったが、昨年12月はこれが回復に向かい、第3四半期累計決算の収益持ち直しにつながった。   主力製品である偏光フィルムは液晶テレビの画像表示に不可欠な材料で、同社はこの分野で世界トップシェアを握る。テレビを中心とした大型ディスプレイ向けに、新タイプの製品の導入を進めており、引き続きトップメーカーの位置を確保できると見通し。スマートフォン、タブレットPC用の中小型ディスプレイ用の偏光フィルムは、薄型化などの優位性で需要は拡大している。   また、薄い、軽い、割れないといった特徴を持つITOフィルムは、現在はハイエンドのタブレットPCなどでしか用いられていないが、今後は低価格の製品でも市場を獲得する方針。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
日東電工<6988>(東1)は反転、上昇相場の先取りに妙味が大きい。株価は昨年12月の業績下方修正の後遺症が癒えず低調な展開が続いている。
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2014-02-07 13:00