老後破綻したら生活保護はもらえますか?=為替王
Q: 老後、貧困生活に陥ったら、国は本当に助けてくれるんでしょうか?
A: 最近、老後に生活が行き詰まり、生活保護を受ける世帯が増えています。それほど老後の生活も苦しくなっているわけですが、勘違いしてはいけないのは、高齢者だからといって簡単に生活保護を受けることはできません。
Q: 生活保護って申請すればいいんじゃないですか?
A: 条件が大きく3つあります。1つ目は、資産を持っていないこと。あなたが老後、貧困生活に陥ったら、まず「家」や「車」などの資産をすべて売却しないといけません。さらに「生命保険」なども解約して換金しないといけません。換金できるものはすべて売却してそれでも生活できないことが最低条件です。若い頃の思い出もすべて手放すわけですから、これはかなり悲惨な状況です。
Q: 生命保険まで換金しないといけないんですね。。他にも条件はあるんですか?
A: はい。働けるなら働くように言われます。高齢者でも、生活保護を受ける前に、シルバー人材センターで職を探すことなどが求められます。働けるなら生活保護が受けられないのは、高齢者も若い人も同じです。
Q: 資産をすべて失い、老後も働かされて、それでもダメな時に、ようやく生活保護が受けられるのですか?
A: いいえ。あなたに子供や兄弟など家族・親族がいれば、援助してもらうことを求めなければなりません。結局、「家も車も生命保険も思い出も資産は全部手放して換金する」、「どうしても働けない状態になる」、「頼れる家族・親族がゼロ」という、悲惨な状況になってはじめて生活保護を受けられる可能性があります。
Q: 条件を満たしたとして、生活保護は、毎月いくらくらいもらえるんでしょうか?
A: 地域によって差がありますが、高齢者の単身世帯で月額6万円台~7万円台。高齢者の夫婦世帯で月額10万円台~11万円台というケースが多いようです。中には夫婦で月額10万円未満というケースもあります。
Q: 生活保護は、サラリーマンより豊かな生活ができると聞いたこともあるのですが、実際そんなにもらえないんですね?
A: 勘違いしていけないのは、よく批判される「サラリーマン並みの生活保護」は、子供がいる世帯に限った話です。子供がいない高齢者ならば、夫婦でせいぜい10~11万円、単身者なら6~7万円です。言うまでもなく、生活保護は私たちが負担する税金から支払われています。すでに消費税も所得税も相続税も増税されて、私たちの生活も限界に達していますから、今後、生活保護はさらにカットされることはあっても、増えることはないでしょう。
Q: 年金と生活保護を両方受け取れれば生活できそうですけど?
A: すみません、もう1つ条件を忘れていました。年金をもらっているなら、生活保護は受給できません。年金が平均的な水準よりもあまりに少ない場合などは(現在、国民年金の平均受給額は月額5万4千円)、足りない分は生活保護を受けられる可能性もありますが、生活保護をもらえたとしても、「家も生命保険も思い出もすべて換金」「体が動かず働けない」「頼れる親族がゼロ」という悲惨な条件を満たしながら、死ぬまで、月々数万円で暮らすのは想像しただけでゾッとするでしょう。(執筆者:為替王)
Q: 老後、貧困生活に陥ったら、国は本当に助けてくれるんでしょうか?A: 最近、老後に生活が行き詰まり、生活保護を受ける世帯が増えています。それほど老後の生活も苦しくなっているわけですが、勘違いしてはいけないのは、高齢者だからといって簡単に生活保護を受けることはできません。
economic
2015-06-18 09:15