フランスベッドHDは地合い悪化で急落したが売り一巡して切り返し局面

  介護・福祉関連用具のフランスベッドホールディングス <7840> の株価は全般地合い悪化の影響を受けて急落したが、13年6月安値圏に接近してほぼ底値圏だろう。今期(14年3月期)好業績に評価余地があり、売り一巡して切り返し局面となりそうだ。   04年に純粋持株会社へ移行して、メディカルサービス事業(介護・福祉関連用具のレンタル・販売、介護予防の通所介護施設「悠々いきいき倶楽部」運営など)、インテリア健康事業(家庭用高級ベッド、医療・介護用ベッド、リハビリ商品など)、その他事業(日用品雑貨販売など)を展開している。   成長分野のシニア・シルバービジネスに経営資源をシフトして、医療・介護用電動リクライニングベッド・マットレス、高齢者向け「リハテック」ブランドの電動アシスト三輪自転車やハンドル型電動車いす、在宅・病院・福祉施設向け「見守りケアシステム」など、独自の新商品・新サービス投入を強化して介護・福祉用具レンタル市場でのシェア拡大戦略を推進している。さらに新規販売チャネル開拓で病院・施設向け取引も強化している。   1月31日発表の今期(14年3月期)第3四半期累計(4月~12月)連結業績は前年同期比5.1%増収、同32.9%営業増益、同35.4%経常増益、同17.6%最終増益だった。主要セグメントを見るとメディカルサービス事業は売上高が206億52百万円で同0.8%増収、営業利益が12億86百万円で同9.3%増益だった。レンタル分野に対する営業強化が寄与した。インテリア健康事業は売上高が156億04百万円で同11.7%増収、営業利益が6億13百万円で同2.1倍増益だった。高性能・高付加価値製品の販売が好調だった。   通期の見通しは前回予想(5月15日公表)を据え置いて、売上高が前期比5.4%増の536億円、営業利益が同37.0%増の28億円、経常利益が同36.2%増の27億50百万円、純利益が同29.1%増の14億60百万円としている。高性能・高付加価値商品の市場投入などが寄与して、人員増などのコストアップ要因を吸収する。メディカルサービス事業は介護・福祉市場の拡大、インテリア健康事業は高額消費の好調が追い風であり、円安進行に伴って輸入品に対する競争力も回復している。来期(15年3月期)以降の好業績も期待されるだろう。   なお2月6日に今期末の株主優待制度の詳細が決定したと発表している。3月31日時点で1000株以上保有している株主を対象として「A.1万円分のご利用券」または「B.自社グループ指定製品5品のうちいずれか1品とのお引き換え」を選択できる。   株価の動きを見ると、概ね190円~210円近辺のレンジでモミ合う展開だったが、足元では1月22日に付けた215円から反落し、全般地合い悪化の影響を受けて2月4日と2月5日に180円まで急落した。ただし2月7日には189円まで戻して売り一巡感を強めている。   2月7日の終値188円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS6円68銭で算出)は28倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間4円50銭で算出)は2.4%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS165円80銭で算出)は1.1倍近辺である。週足チャートで見るとモミ合い下放れの形だが、13年6月の安値177円に接近してほぼ底値圏だろう。好業績に評価余地があり、売り一巡して切り返し局面となりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
介護・福祉関連用具のフランスベッドホールディングス<7840>(東1)の株価は全般地合い悪化の影響を受けて急落したが、13年6月安値圏に接近してほぼ底値圏だろう。
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2014-02-10 09:30