トヨタ自動車の「5つのなぜ」・・・ジャストインタイム生産はこうして生まれた=中国メディア

 中国メディア・捜狐汽車は23日、「トヨタの人はどうして『5つのなぜ』を繰り返すのか」とし、「トヨタ生産方式」が生まれた背景と、その重要部分である「5つのなぜ」について解説する記事を掲載した。  記事は、持続的な改善のプロセスのなかで繰り返し「なぜ」を問い、問題発生の真の根源を見つけることで、ピンポイントの解決案を導き出すことができると紹介したうえで、その歴史について振り返った。  まず、第2次世界大戦終結後にトヨタは経営危険に陥ったことがあると紹介。自動車は売れず、労働者はストライキを始め、この状況が相当長い時間続いたことで会社は「瀕死の状態」になったほか、その背景には資金不足のみならず原材料供給不足、さらには米国よりもはるかに低い生産性もあったとした。  そのような状況の中、トヨタ自動車の創業者・豊田喜一郎氏が「コスト減のために無駄遣いをなくす。3年で米国に追いつく。さもなくば日本の自動車産業は立ち行かない」と提起、米国との差、浪費発生の原因を日夜思案し、生産現場を真剣に研究した結果、「ジャストインタイム生産」すなわち、全世界に影響を与えた「トヨタ生産方式」が生み出されたと解説した。  そのうえで、「トヨタ生産方式」の核となる部分は「必要な製品を必要な時間、最低のコストで必要な数だけ生産する」ことにあり、このためには持続的な改善が必要であると説明。そこで常用されるのが「5つのなぜ」であるとした。また、「5つのなぜ」を分析する前に、オープンな心で基準と実際の状況を対比し、問題の根源を遡る作業が必要であると論じた。  記事は、ある機械が動かなくなった状況を例として、「なぜ止まったか」、「過負荷によりヒューズが切れた」、「なぜ過負荷になったか」、「軸受けの潤滑不足」、「なぜ潤滑不足だったか」、「潤滑ポンプがオイルを吸い上げなかった」、「なぜ吸い上げなかったか」、「ポンプ軸が摩耗していた」、「なぜ摩耗したか」、「ろ過装置が設置されていないため、鉄粉が混入していた」という5つの問答を示した。  そして、もし「なぜ」をとことん問い詰めず、ヒューズやポンプ軸の交換で事を済ませていたら、数か月後には同様の事故が再発することになるとし、「なぜ」を繰り返して根本的な原因にたどり着くことの重要さを説明した。(編集担当:今関忠馬)(写真は捜狐汽車の23日付報道の画面キャプチャ)
中国メディア・捜狐汽車は23日、「トヨタの人はどうして『5つのなぜ』を繰り返すのか」とし、「トヨタ生産方式」が生まれた背景と、その重要部分である「5つのなぜ」について解説する記事を掲載した。(写真は捜狐汽車の23日付報道の画面キャプチャ)
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2015-06-25 13:30