中国「J-31」輸出は困難か・・・売れるのは無難な安物ばかり=中国メディア

中国メディアの観察者網は21日、中国で開発中の「J-31(殲-31)」について「(国外には)売れないかもしれない。慎重さが必要」と主張する記事を掲載した。
記事はまず、15-21日に開催されたパリ航空ショーで、中国とパキスタンが共同開発した「FC-1(梟龍)」戦闘機のスリランカへの輸出と、中国開発の「JL-9(山鷹)」練習機のアフリカ某国への輸出が決まったと伝えた。
しかし同航空ショーでは、カタールが米国製の「C-17」輸送機4機を、サウジアラビアがフランスの「ラファール」に続き英独など欧州4カ国が設立したユーロファイター社の「タイフーン」をも購入することを決めた。マリはブラジル製のターボプロップ攻撃機「EMB-314(スーパーツカノ)」の購入を決めた。
記事は、中国の軍用機を購入するのは、過去に購入経験のある国だけと説明。技術面ではエンジン開発に遅れはあるものの、その他の技術に遅れはないと主張し、それでも市場の開拓が進まない背景としてはまず、中国国内市場は世界最大の武器市場であり、中国の軍需企業は国内市場だけで満足していると指摘。
さらに、中国国内でも旧式の「J-7」が大量に現役機として残っており、中国空軍の「主力」を外国に売るのは困難と主張した。J-7の初飛行は1966年、原型となった「MiG-21」は55年の初飛行だ。
記事は、中国がこれまで国外に売り込んできた兵器の大部分は比較的安価な装備だったと主張。また中国は多くの場合、武器売却に政治を絡めなかったとして、イラン・イラク戦争時に両国に武器を売却した例などを挙げた。
ただし、高性能の武器を売却する場合には、中国と利害関係のほとんどない国であることがさらに重要な条件になるとして、考えられる相手にトルコやアルメニア、インドネシアを挙げた。
記事は、自国の瀋陽飛機集団が開発中の「J-35」について「国際的な軍事バランスを軽々と変えてしまう先進の戦闘機」と評価。ただし、さまざまな情勢により「FC-1(梟龍)」のように順調に売ることは不可能として、J-35については「いったいどのように売ればよいのか、さらに細かく考えることが必要だろう」と論じた。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:CNSPHOTO)
中国メディアの観察者網は21日、中国で開発中の「J-31(殲-31)」について「(国外には)売れないかもしれない。慎重さが必要」と主張する記事を掲載した。(イメージ写真提供:CNSPHOTO)
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2015-06-25 14:15